親鸞に学ぶ幸福論

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北朝鮮のミサイルのニュースから仏説を憶う

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【出息入息不待命終(1)】


北朝鮮の在日米軍を標的にしたミサイル発射実験や、

相次ぐ恫喝まがいの声明に、

東アジア情勢が緊張してます。

このたびのミサイル実験でかかった経費が

一説には900億円ともいわれています。

国民が飢えようがお構いなしに、

ミサイル開発技術に投資するあの執着は、

怖ろしいものがあります。

持っていたら使いたくなるのが人間、

しかも彼らにとってミサイルは「虎の子」であり、

国営放送の言葉を借りれば「国民の誇り」だそうなので、

かなり物騒です。

 

その中に日本に標準配備されているミサイル弾も

100発はあると言われ、核も持っています。

在日米軍基地だけでなく、

日本各地の原発もミサイルの標的でしょう。

 

あの日、昼下がりの午後、緩やかな時間で流れていた

普段と変わらぬ三陸海岸の漁村は

あっという間に津波にのまれて一変してしまいました。

まさかこんなところまで波は来ないだろう、と

津波警報も実感できず、逃げ遅れた人も多数でした。

同じように何の変哲もない日本の町の日常が

突然ミサイルの爆撃で火の海になることも、

可能性としてはあります。

 

「出息入息 不待命終」

(しゅっそくにゅうそく ふたいみょうじゅう)

というお経の一節を思い出します。

「出る息は入る息を待たず、命終わる」

と読みます。

吸った息が吐き出せなければ、吐いた息が吸えなければ、

その時が、死ぬ時です。

何気ない、意識することもなく繰り返している呼吸ですが、

「死」は常にこの吸う息吐く息と触れ合っているのだよ、

と釈迦は説かれているのです。

 

セロトニンで幸福になれるはずがないと説く仏教

 

 

 

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【法鏡(3)】


お釈迦さまは「仏教は法鏡なり」と説かれています。

「法鏡」とは、「真実の姿を映す鏡」ということです。

「常に欲と怒りの心に振りまわされていること」

「いつ死ぬかわからぬ、はかない命であること」

など仏教で赤裸々にされる人間の本当の姿は

時に私たちが目を背けたくなるほどですが、

お釈迦様がそのように説かれるのは、

私たちをいたずらに暗く沈ませるためではなく、

現在の人生に、真の安心と満足をもたらす第一歩だからです。

 

今日ネットで出回っているエクスタシーなどの麻薬は

服用後30分で幸せな気分になり、

赤の他人とですら、すぐに親密感が生まれるそうです。

元々はベトナムの戦場から戻った兵士のトラウマを抑えるために

開発された薬ですが、今は市民に出回りました。

脳細胞からセロトニンをシナプスへ放出し、

またセロトニンが脳細胞に再吸収されるのを防ぎ、

約3時間~5時間にわたって幸福感が続きます。

しかし繰り返し使用すると

通常のセロトニンの伝達が阻害されていきますので

悪質な副作用を覚悟しなければなりません。

これでは怖くて、手を出せません。

 

ではもし今後、副作用がまったくなく

死ぬまでずっと多幸感を得られる薬が開発されたとしたら、

どうでしょう。

あなたはそれを飲み続ける人生を選びますか。

 

ハーバード大学の哲学者ロバート・ノージックは

「経験マシーン」という架空の例を用いて

この点について有名な考察をしています。

脳の快楽部に何らかの電波が送られ、

何もしないでも快楽感、幸福感が感じられるというマシーンです。

このように何もしなくてもマシーンの力で

快楽を感じるような人生を送りたいか、

と学生にアンケートをとると

同意するのはごく少数派だったそうです。

 

人間は幸福を追求して、科学、医学、経済、法律、

あらゆる努力を続けてきたのですから、

薬物やマシーンの力で幸福感をずっと感じられるなら、

それこそ科学の最高の形ではないかとも思えますが

なぜかそれを拒む学生の、その気持ちは、

真実を知りたい、そしてかりそめの安心や満足ではなく、

本当の安心、満足を求めたいという、

仏教でいうところの「菩提心」といえましょう。

 

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仏教でなぜ「本当の自分とは何か」が徹底して教えられるのか

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【法鏡(2)】


仏教には、諸行無常(すべてのものは続かない)とか

煩悩(欲や怒りやねたみの心)など、

人生の実相や人間の本当の姿について

懇切丁寧に教えられています。

よって仏教を伝えるこのメルマガ・ブログも、

続けて読まれている方はよくご存じのように、

人生のありのままの実相を

様々な角度からお話ししています。

 

すると仏教を聞かれる方の中から、

「だから何?」「で、結局何したらいいの?」と

具体的に何をしたらいいのか、

方法論を聞かせてくれ、と言われる方があります。

 

私たちは子供の時から

「あーしなさい」「こーしなさい」と親に言われ、

学校に行けば一年間のカリキュラムに添って

「ここまでにあーしなさい」と教師から背中を押され、

会社に入れば、昇進や昇給したかったら

「こーしなさい」と上司から指示され、

起業したらしたで、多くの成功者と言われる人たちから

「こーしたらいい」とアドバイスを受け、

常に「How」「どうしたらいいか」

方法論を聞かされてきました。

だからでしょう。

すぐに「どうしたら」の答えを求めようとします。

 

しかし仏教では「方法」の前に

「本当の自己」はどんなものなのか、

そこを徹底して説かれています。

仏教を『法鏡』(真実の姿を映す鏡)と言われる所以です。

それは自分の真実の姿が分からなければ、

どんな方法論を聞いたって、

本当の幸せにはなれないからです。

 

本当の自分を見失っている「HOW」は、

本当の「HOW」ではない、と釈迦は厳然と説かれています。

それはちょうど正しい診断をせずに、

やみくもに治療法に取り組んでいるようなものです。

 

逆に、正しい診断がなされ、病の原因を突き止めれば、

全快できるように、

本当の自己がはっきり知れば、

本当の幸福になる道もはっきり照らされます。

 

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我が身知らずも甚だしいと説かれる釈迦の教え

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【法鏡(1)】


仏教は「私とは何か」に迫る教えです。

『法鏡』といわれる所以です。

 

「私とは?そんなもん。。。

 自分のことくらい自分が一番よく知ってるさ」

と一蹴する人もあるかもしれません。

 

「別に他人に聞かんでも自分のことでしょ?

 自分以上に知っている者がいるかい。」

と言いますが、

果たしてそう言い切れるものでしょうか。

 

ある奥さん、夫の大きないびきが気になって腹が立って眠れない。

「あなたのいびきがうるさくて眠れないわ」

と訴えますが、夫は全く身に覚えがない。

「そんなはずがない」の一点張りだ。

それなら、と証拠を示すため、

奥さんは寝室に録音機をセットして休みました。

 

翌朝、夫の前で昨晩のテープを再生すると、

まげれのない夫の高いびき。

愕然としている夫に、

懲りるまでずっと聞かせてやれ、

と流し続けていると、

やがて続いてもう一人、奥さんの、

さらに大きないびきと寝言が聞こえてきた、といいます。

 

『謗るまじ たとい咎ある 人なりと

   わが過ちは それに勝れり』

「あいつの言葉が人を傷つけている」

「あの人は周りの迷惑を考えていない」

「我が身知らずも甚だしい」

と腹を立てていますが、

自分も同じようなことを言って人を傷つけたことはなかったか

同じようなことをして周りに迷惑をかけたことはなかったか

もっとひどかったのではなかったか、

振り返ると思い出されてきます。

 

それでいて己を棚に上げて

人の欠点ばかり指摘したくなるのですから

我が身知らずはどっちだ、と知らされてまいります。

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2時間で引きこもりを治す“奇跡のおばちゃん”に物申す

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【出世本懐(1)】


「バカヤロー!!」

「甘えるな!!」

「ふざけるな!!」

学校に行けなくなった子供をどなりつける。

親にも、「子供になめられてるんじゃねー!!」。

2時間で引きこもりを治すという、

通称"奇跡のおばちゃん"の荒療治です。

 

彼女の持論では、

「人間は苦しみを一つ一つ克服しながら大人になってゆくもの。

しかし不登校や引きこもりの子供は、その苦労から逃げている。

甘やかす親にも原因がある」

となかなか手厳しいです。

「だから、私が闘わせるんです。逃げることに慣れたら、

一生逃げ続けなくちゃいけなくなりますから」

 

たしかにそのおばちゃんの言うとおり、人生は苦しみの連続で、

生きる以上は、それらの苦難から背を向けずに

戦い続けなければなりません。

 

その上でそのおばちゃんに聞きたいのは、

「なぜ人間は逃げずに戦い続けなければならないのですか?」

という問いです。

根本的には「働く意欲 」というのは、

人間の内面の問題だと思うからです。

 

ニートのある若者は、こう語ります。

「お金は要らない。そんなに物欲がないんですよ。

それよりも精神的に満たされたい」

「とりあえず動くってできない。納得したいんです」

 

作家・村上龍氏は、こう評してます。

「彼らは人生を放棄したわけではない。

立ち止まって、自立の芽を探しているのだ」と。

 

苦しみは時に耐えられないほどの重みとなって

その人にのしかかることがありますから、生きるための苦闘は

「そんなにまでして。。。」という場面も少なくありません。

「そんなにまでしてなぜ生きるんですか」

「いつか必ず消えゆく命、

 戦い続けて生きているのは何のためなのでしょう」

 

もっとも大事な「生きる目的」が示されぬまま、

ただ苦しみに負けず

「生きよ」「がんばれ」「死ぬな」の連呼は、

ゴールなき円形トラックをまわりつづけるランナーに

鞭打つようになりはしないでしょうか。

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好きなことを仕事にできたら幸福だと思っている人の見落としていることとは何か

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【有無同然(3)】


「人生の目的は何ですか?」と尋ねられた時、

「好きなことをすること」と答える人は多いです。

特に、好きなことを仕事にできたら最高だ、

と思う人が多いようです。

 

どんなに稼げても、不快で辛いだけの仕事なら、

それは誰だって嫌です。

一方、好きなことであっても稼げなければ、

それでは生活できませんので、それも嫌でしょう。

理想は、「好きなこと」であり、しかも「もうかる」仕事です。

「大好き」かつ「大もうけ」という仕事なら、

最高に幸せだと思いますし、

人生の目的を達成できた、くらいに思うものです。

 

ところが実際に好きなことを仕事にし、

かつ大成功している人が

必ずしも幸福感に満ち足りているかというと、

そうでもない実例が見受けられます。

 

宇多田ヒカルのデビューはセンセーショナルでした。

15歳でデビューし、初めてのアルバムが

世界記録の800万枚。

自らの作詞作曲が最高に評価され、

大の大人が一生働いて手に入れるお金を

わずか16歳で手にしました。

その彼女がその当時、語ったことです。

「私は音楽を作りたい。それを表現したい。

 音楽を作ることによって、私は自由になった。

 でも、ちょっと外を歩いたり、友達と食事に行く自由は

 取り上げられた。すべてが思い通りにはならないのね。

(中略)

 また、自由に出歩きたいな。

 それができないなら、音楽なんて嫌と言いそうなほどに。
 
(『文芸春秋』平成十二年一月)

 

自分のやりたい好きなことで、比類なき成功を収めた彼女は

「私は自由になった」と

今までの不自由さから脱出できた喜びを語ってはいますが、

「ちょっと外を歩いたり、友達と食事に行く自由は取り上げられた」

と口にしています。

ファーストフード店で友達とゆっくりお喋りもできない、

ちょっとそこのコンビニまで、ということもできない、

と不自由を訴えているのですが、

こちらからすると、あれだけ稼いでいるんだから、

別にそれ位の不自由は我慢せい、

そんなことたいしたことないじゃないか、と思いますが、

彼女はそうは思えないようで、

「また、自由に出歩きたいな。

 それができないなら、音楽なんて嫌と言いそうなほどに」

と述べています。

それができないなら、

あの大成功した、大好きな音楽も嫌になるほどだというのですから、

よっぽど彼女にとって大変に辛く、ストレスだったのでしょう。

 

先日このブログ、メルマガに書いたジョン・レノンの言葉を

改めて紹介します。

彼が「悲鳴しか上げない観客に疲れた」と解散したときの心境を

語ったものです。

「有名になれば、自分の思いどおりに活動できると思っていた。

気づいたら……自由は完全に奪われてしまっていた」

 

宇多田ヒカルにしても、ジョン・レノンにしても

自らが求めたものを手に入れた人ですが、

人は何かを手に入れると、

引き換えに何かを失ってしまうものなのでしょう。

ちょうど右肩の荷物を左肩に移し替えると

一時的にはラクになったように感じますが、

やがて今度は左肩が痛くなってくるようなものです。

これが手に入れば幸せと思っていたのに、

やっと手に入れると、今度は別のところで不満や不安が出てくる。

こんな人間の実態を「有無同然」と釈迦は説かれています。

 

どんなに好きで得意なことでも、

仕事にしたら苦しくなるといわれます。

「いい仕事をしているな」と、羨望の目で見られている人でも、

外からは分からない憂苦を抱えているのでしょう。

 

お釈迦さまは、どんな仕事も、

本当の人生の目的ではないと教えられています。

では真の生きる目的とはあるのか

あるとしたらそれは何なのか、

こちらに答えを示しています。

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銀河鉄道999で理想郷だと思った星があったが、そうではなかった

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有無同然(2)】


松本零士のマンガ『銀河鉄道999』は、

鉄郎が謎の女性メーテルとともに、

不老不死の機械の体をくれるという終着駅(幸せ)を

目指すというストーリーです。

 

その中にこんな話があります。

そこは科学文明がめざましく発達した国です。

しかもその科学が、戦争や犯罪に使われることがない。

その辺が今日の地球と違います。

オゾン層破壊とか、環境ホルモンとか、核ミサイルとか、

そのような科学の負の面がなく、

すべて人間が便利に、快適に生き易くなることにのみ

科学文明が使われている、まさに理想社会です。

 

第一次産業、第二次産業、第三次産業、

生産は全部ロボットがやってくれます。

農業も林業も漁業も人間が汗を流す必要もない。

重工業、製造業も、仕事は全部ロボットがする。

店員もウェートレスも、すべてロボットがするので、

人間はそのサービスを甘受するだけで、

仕事しなくていい!!毎日が日曜日♪

「カツ丼食べたい」といえば、

即座にテーブルの前にロボットが用意する、

しかもレトルトではない。

鉄郎は「ここは夢のような星だ。理想郷だ」と思います。

 

ところが意外なことに、その星の人はみんな目がドロンとして、

生気のない、つまらなそうな顔をしているのです。

働きもせず、“食っちゃ寝”を繰り返し、

楽ばかりしているからブクブクと太ってしまってます。

もちろんどれだけ太っても、医学も発達していますから、

生活習慣病にもならないのですが、

なにしろ皆つまらなそうなのです。

 

鉄郎は、その星の人と接し、

理想郷なんかではないことを知ります。

「この星は便利だ。だけど充実がない」

 

40年前くらいの漫画ですが、

21世紀の現代に生きる私たちの心を予言しているかのような

内容でした。

科学は、確かに生活を便利にします。

しかし、「充実」は、便利さとは関係なく、

人間の心に委ねられているのでしょう。

 

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