【順境と逆境(1)】
『沈んで屈するな 浮かんでおごるな』という言葉があります。
人生には浮き沈みがありますが、
沈んだときにも、浮かんだときにも、それぞれの時に気をつけねばならないことがあります。
「沈んだ時」、苦しみ悩みが次々と襲いかかり、生きるのも嫌になってしまう時、
そんなとき大切なのは「沈んで屈するな」、屈しないことです。
沈んだとき、苦しいとき、屈してしまうポイントを6項目でまとめてみました。
▼苦しい時、腹が立ってきます
イライラが募り、あげくの果てに暴言を吐いたり、手をあげたりして、今の立場を失う事態が起きます。
▼苦しい時、人を妬みます
「なんであの人ばかり」と、人の幸福が妬ましく、人の成功を素直に喜べなくなります。
▼苦しい時、人を憎みます
「あいつのせいだ」と人を憎み、余計に苦しみます。
自分を苦しませる者がよくわからないときは、犯人捜しをはじめ、やはり誰かのせいにして、苦しみます。
▼苦しい時、大切なものを捨ててしまいます
「こんなにがんばったのにこんな目にあった」となれば、投げやりになり、逃げ出したくなります。
あとちょっとで道が開けるところを、今の苦しみが台無しにしてしまうのです。
▼苦しい時、何かに依存します
酒やドラッグに溺れたり、異性やギャンブルにはまったり、買い物にのめり込んだりして、今の苦しみを一時でも忘れようとします。
それがよけいその人を苦しみに追い込みます。
▼苦しい時はだまされやすいです
「溺れる者はわらにもすがる」で、早く楽になりたいあまり、とんでもないものにすがってしまいます。
それを嗅ぎつけて、苦しんでいる人、寂しい人を狙ってだまそうとする者が近寄ってきます。
このように苦しいときには、落とし穴がたくさんあるので、気を付けなければいけません。
ほおっておくと、苦しみが転がる雪の玉のように大きくなっていく、とても危ないときなので、
「沈んで屈するな」と言われるのです。
では次に気をつけなければならないもう一つの時、
「浮かんでおごるな」とはどういうことか、次回お話しいたします。
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