【口業(3)】
大学時代、苦学生だったので、ある友人と相談して
アパートの部屋をシェアして生活することにしました。
つまらん理由から、その友人と仲が険悪になることもあり、
最初のころは「寝食共にするのはきついな」とよく思ったものです。
そんな生活の中から会得したのは挨拶の大切さです。
朝、始めて顔合わせたら「おはよう」
帰ってきたら「ただいま」
それに対して「おかえり」
寝るときは「おやすみ」
何か取ってくれたら「有難う」
これが難しいですが大事です。
家庭でも職場でもきわめて大事なポイントだと思います。
そんなの基本的なことで簡単じゃないか、
と思われるかもしれませんが、
東大卒のエリートでもできない、難しい事です。
「○○ちゃん、こんにちは、は?」
と幼稚園のときに最初に学ぶことですが、
大人になっても身につかない、なかなかできない。
「こんにちは」が「こんちわ」それが「ちわっす」に。
やがて「首をふるだけ」
しまいには「何も言わない」となりがちです。
何か相手にイラッとすることがあっても、
口げんかしても最低限あいさつだけは死守しなければ
何事もキツイ環境になっていきます。
挨拶が交わされる日常はとても心地よいものです
仏教では「言辞施」といって、
優しい言葉をかけることが
布施の一つとして教えられています。
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