【独生独死独去独来(4)】
「起きて見つ
寝て見つ
蚊帳の広さかな」
...
歌人、加賀の千代女の歌です。
18歳のとき、結婚した千代女は、
わずか2年で夫と死別します。
その時のやりきれない寂しさが
ひしひしと伝わってくる歌です。
夫がいるときは同じ蚊帳の中、
布団を並べて寝ていたので、
手を伸ばせばそこにいるし、
夫の寝息も聞こえてきた。
それが今は、夜中にふと目を覚ますと、
部屋の中に一人きりだ。
あれ、なんでこんなに部屋が広いんだろう、
そうだ、もう夫はいないんだな、と
また寝てみる。
一人ぼっちが思い知らされ、
寂しさが募り、
寝付けなくなる。
「起きて見つ
寝て見つ
蚊帳の広さかな」
と詠ったのでしょう。
■「セキをしても一人」
という歌も、さびしい感があります。
そばに夫がいるときは
セキをすれば
「どうしたの?風邪?」
と案じてくれたのに、
今はセキをしても、誰も何も言ってくれない。
「あー、風邪かな。。」
と一人、ボソッと独言をつぶやくのみ。
■『父母恩重経』には、
子供が結婚して家を出て行き、
夫が妻に先立たれ、
あるいは妻が夫に先立たれ、
老いた親が一人ぼっちで
空っぽの家に住まいしている、さびしい心境が
切々と説かれています。
「父は母を先立て、
母は父を先立てて
独り空房を守り居るは、
なお孤客の旅寓に寄泊するが如し。
常に恩愛の情なく
また談笑の娯しみ無し」
(父母恩重経)
「母に先立たれた父、
父に先立たれた母が
実家に一人ぼっちで住まいしているのは
孤独な旅人が
旅先の宿で
独り長い夜を過ごすようなものだ、
そこには、心の通い合いはない、
談笑する楽しみもない」
と釈尊は言われています。
無縁社会、孤独死、と
今日の世相を言われますが
お釈迦様の時代から変わらぬ、
『独生独死独去独来』
の人間の実相です。
「起きて見つ
寝て見つ
蚊帳の広さかな」
...
歌人、加賀の千代女の歌です。
18歳のとき、結婚した千代女は、
わずか2年で夫と死別します。
その時のやりきれない寂しさが
ひしひしと伝わってくる歌です。
夫がいるときは同じ蚊帳の中、
布団を並べて寝ていたので、
手を伸ばせばそこにいるし、
夫の寝息も聞こえてきた。
それが今は、夜中にふと目を覚ますと、
部屋の中に一人きりだ。
あれ、なんでこんなに部屋が広いんだろう、
そうだ、もう夫はいないんだな、と
また寝てみる。
一人ぼっちが思い知らされ、
寂しさが募り、
寝付けなくなる。
「起きて見つ
寝て見つ
蚊帳の広さかな」
と詠ったのでしょう。
■「セキをしても一人」
という歌も、さびしい感があります。
そばに夫がいるときは
セキをすれば
「どうしたの?風邪?」
と案じてくれたのに、
今はセキをしても、誰も何も言ってくれない。
「あー、風邪かな。。」
と一人、ボソッと独言をつぶやくのみ。
■『父母恩重経』には、
子供が結婚して家を出て行き、
夫が妻に先立たれ、
あるいは妻が夫に先立たれ、
老いた親が一人ぼっちで
空っぽの家に住まいしている、さびしい心境が
切々と説かれています。
「父は母を先立て、
母は父を先立てて
独り空房を守り居るは、
なお孤客の旅寓に寄泊するが如し。
常に恩愛の情なく
また談笑の娯しみ無し」
(父母恩重経)
「母に先立たれた父、
父に先立たれた母が
実家に一人ぼっちで住まいしているのは
孤独な旅人が
旅先の宿で
独り長い夜を過ごすようなものだ、
そこには、心の通い合いはない、
談笑する楽しみもない」
と釈尊は言われています。
無縁社会、孤独死、と
今日の世相を言われますが
お釈迦様の時代から変わらぬ、
『独生独死独去独来』
の人間の実相です。
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