親鸞に学ぶ幸福論

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猛き火の如く、 浮かべる雲の如く、幻や水泡の如し【出息入息不待命終(3)】

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ロサンゼルスに住んでいたときに
様々な人と出会いましたが、
中には今でも友人として、
共に仏法を学んでいる人があります。...

イラン出身でアメリカ国籍を持つビタという女性ですが、
なぜ仏教を聞くようになったのか、
原点を聞かせてもらったことがあり、
感銘を受けたことがあります。

7歳の時、イラン・イラク戦争を経験し、
戦禍はビタの町・首都テヘランへも及び、
食事中でも鳴り響く空襲警報と爆音に、
ガタガタ震えたといいます。

テレビのニュースで
自分と同年齢の子供たち50人が集まったところに爆弾が落ちて、
全員死亡、靴はきちんとそろえてあったままの映像を見たときに
「次は自分かもしれない」という恐怖で、
真っ暗な心になったそうです。

辛うじて生き延びても、
今度の空襲はどうなるか分からない、
そんな毎日に、
「次の一瞬に終わる命、どんな意味があるのだろう」
と考えずにおれなくなった、とか。

新天地を目指して、
ビタの一家が母国を離れ、
移住したロサンゼルスも、
アメリカ有数の犯罪都市で、
銃で撃たれたというニュースを聞かない日はない。

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で
医学生だった彼女は、 ボランティア活動で病院で働く中で
自分より幼い子供が病死する姿を目の当たりにしてきた。

「戦争がなくても、人は死ぬ。
 だから人生には、
 本当の安心がないのだ」

「"二十年働き、豪邸に住む"
 というアメリカンドリームは、
 実現が可能だろう。
 しかし、家を建てるまでにも、
 病気や事故で苦労がムダになると考えると、
 勉強が手につかなくなる」
と言っていました。

この心に暗闇を何とかしたい、
というのが仏教を聞きたい
と思った原点だと言っていました。

シッダルタ太子(釈尊)の
出家の際のお言葉を思い出しました。

出家しようとされる太子を
必死に止めようとする家来に対して
太子が厳然と言い放たれた時のことです。

「お前達には判らないのか。
 あの激しい無常の嵐が、未だわからないのか。
 ものはみな常住しないのだ。
 いずれの日にか衰え、
 いずれの日にか亡ぶのだ。
 快楽のかげにも無常の響がこもっているのだ。
 美女の奏ずる絃歌は欲をもって人を惑すのみだ。
 三界は悩みのみ、
 猛き火の如く、
 浮べる雲の如く、
 幻や水泡の如し。
 若きを愛すれど
 やがて老と病と死の為に
 壊れ去るのだ。」

火の玉の如き太子の菩提心に
みな絶句するのでした。

真面目に観つめれば、
生きている者にとって
【死ぬ】以上の大事はないことはわかります。

龍樹、曇鸞、法然、そして親鸞聖人。
歴代高僧の出家の原点も
実にこの一大事に驚かれてのことでした。

 

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