人食いバクテリアの感染が急増しているとのニュースが流れました。
正式には「A群溶血性連鎖球菌による急性の感染症」というのですが、
「人食いバクテリア」とは
ずいぶん恐ろしい通称がつけられたものです。
しかし名前だけでなく、
実際にもかかると3~4割が死亡するという
恐ろしい病気だそうです。
高熱や筋肉痛、血圧低下が起こり、
急激に病状が進行してショックや手足の壊死(えし)、
多臓器不全で死ににいたります。
ある45歳の男性のケースが紹介されていました。
足(下肢)の痛みはあり、自分で自動車を運転し、
病院へきた男性が、待合室で待っているうちに
下肢の腫(は)れが増悪(ぞうあく)し、
気分が悪くなり、ただちに入院することになり、
まもなく急性心停止で死亡、というのですから
ぞっとします。
感染する人の3~4割は働き盛りの30代~50代であり、
菌自体はエボラ出血熱などと違ってどこにでもあるものなので、
対策としては風邪と同じく、
うがいや手洗い、マスクの着用くらいしかありません。
日本で初めて発症が確認されたのが平成4年、
徐々に増え、今年は激増とのことです。
医学が進歩し、数々の治療法、免疫の薬などでき、
多くの病を克服した現代ですが、
同時にウィルスの方も薬に負けないスーパーウィルスが出現したり、
新たに昔はなかった現代病ともいうべき、
原因不明の様々な心身の病が私たちを襲ってきています。
お釈迦様は人間の四つの普遍的な苦しみの一つに
『病苦』を挙げておられますが、
あれから2600年経っても今なお
病のために苦しんでいる人が絶えません。
病気になるとお金もかかる、
仕事にもつけなくなる、
家族との人間関係にもひずみが出てくる
本人もいつ治るかわからない未来への不安、
得体のしれない死の恐怖も呼び起こす、
『病苦』の恐ろしさが思い知らされます。
嫌なことですが、人間は必ずいつかは
『病苦』と向き合わなければなりません。
老いと病と死を超えた、本当の幸福を獲得することこそ
私たちの人生の目的だと説かれた釈迦の教説が胸に迫ります。
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