仏教に『順境、逆境』という言葉があります。
『順境』とは調子のいい状態、
手ごたえを感じる時、充実している時
自分の思い通りになる時のことです。
「逆境」とは調子に悪い状態、
憂鬱な時、ため息が出てくる時
思うままにならない時のことです。
■あなたは現在、順境でしょうか?
それとも逆境でしょうか?
今、逆境だと落ち込んでいる人も、
その状態はいつまでも続きません。
1ヶ月後の今頃は
順境を喜んでいるかもしれません。
今順境だという人も、
浮かれてる場合ではありません。
明日には、ひどい逆境が
待ち構えているかもしれないことを覚悟しましょう。
間違いなく言えることは
どんな人にでも
順境と逆境があるということです。
よくあなたのまわりに、
「あいつ逆境あるんかな」
というような前向きな、(能天気な)
人ってみかけませんか
「あいつの人生って、順境ばかりで
逆境はないのではないか」
と思われる人です。
しかし、そんな人にも必ず逆境はあります。
ただその逆境を顔や言葉に
あらわさないだけでしょう。
人間的に、そういう訓練ができている人
なのではないかと思います。
逆にすぐに表情に表れて
とってもわかりやすい人ってありますよね
顔見た瞬間に、(あっ、今順境だな。)
部屋でぱっと姿見ただけで、(おっ、逆境だ。)
このように、わかりにくい人と
わかりやすい人はありますが、
どんな人にも順境もあれば、逆境もあります。
■ずーっと順境ということはありませんし、
ずーっと逆境ということもまたありません。
ちょうど、登山道のようなものです。
登り道は苦しいし、
急坂ならば、なおさらでしょう。
下り道は、気持ちよく帰れます。
ひたすらのぼり道だけの山というのは
絶対にないのです。
また下り道だけの、
登山も絶対にないのです。
長い下り道が続くということは、
やがて来る長い上り坂を
覚悟しなければなりません。
逆に長い上り坂が続けば続くほど、
やがて訪れる長い下り坂を
期待できるというわけです。
逆境に苦しんでいる人には、
「春の来ない冬はないよ。」
「朝の来ない夜はないんだよ。」
と励ましてあげねばなりません。
必ずそうなるのですから。
逆に順境でうかれている人には、
「今だけだよ。」
「やがて逆境が待ってるよ。」
と、有頂天に水をささねばならない時も
あるでしょう。
■順境、逆境を繰り返し、今年も過ぎようとしている
昨年も、いや10代の時も、20代の時も、
このように順境、逆境を繰り返し
来年も40代もこれを繰り返していくだろう。
人はこうして人生の登り下りを重ねながら、
いったいどこに向かっていくのだろう。
目の前の逆境をどうするか。
目先の順境をいかに持続できるか。
それよりも、【順逆を繰り返してどこへ向かっているのか】
釈尊は実に、そこを問題にしたのです。
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