■夫が会社で辛いことがあって、
ふさぎこんで家に帰ってきます。
「男は外に出たら七人の敵がいると思え」
とあるように
会社ではいつも戦っています。
ノルマもあれば、派閥もある。
会社の部署でも足を引っ張ろうと讒言する者もいれば、
露骨に無能扱いする上司もいる。
「あ~、いい加減辞めたい!」
投げ出したくもなりますが、
家族の顔を思うと勝手な真似は許されない、
とがんばっています。
家に帰っても
「どうせこんな苦しみ、妻に言ったところでわかってもらえるはずはない」
とわかっていますから、
「メシ、フロ、ネル」で布団にもぐりこむ。
■奥さんも奥さんで、
姑とのことで悩んでいる。
姑の心無い言葉に
「なんでこんなこと言われなきゃならないのか。」
頭の中にその言葉がグルグルして、
憤りで胸が詰まり、
どうにも収まりがつかない。
夫にしか言える人はありませんから、
話を聞いてもらいたいとずっと待っていたのに、
夫がすぐ寝てしまうのにやりきれない気持ちになる。
「私のことなんか、ちっともわかってくれない!」
心が叫ぶ。
■夫は夫で、
「妻なんかおれの気持ちを分かってくれない」
妻は妻で、
「夫は私の気持ちなんか分かってくれない」
お互いに悩んでいます。
お互いが「わかってくれない。わかってくれない。」
と恨んでいます。
■そんな場合、己自身にこう反問してみたらどうでしょう。
「わかってくれないと苛立っているその相手の苦しみを、
自分自身は果たしてどれだけわかってあげられているだろう?」
「いや、わかってあげようとどこまで努めているだろうか?」
そう自問すると
「自分も相手の苦しみをわかってあげられていないなぁ。」
と反省します。
「そもそもあの人に苦しみなんかあるんかい。」
程度に思っているのですから。
当然、「なんとかわかってあげたい。」
と悩んでもいない。
それでいて自分だけが、
「わかってくれない、冷たい人だ」
と罵ったり、責めているのは
あまりにムシがよすぎる話でないか・・
「わかってくれない」ことには過敏でも
「わかってあげる」ことには鈍感なのが人間の実態です。
「わかってくれない」
の不平の心をちょっとづつでも
「わかってあげよう」
と努める心に変えていったら
人生は大きく変わり始めます。
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