親鸞に学ぶ幸福論

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「三才の童子もこれを知るが、八十の翁もこれを行なうは難し」と言われる釈迦の一貫した教えとは…【一切経(3)】

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昨日は白楽天と鳥巣禅師のやり取りの話の途中までお話ししました。

 

昔、中国に、何時も樹上で、坐禅瞑想していた鳥巣という僧がいました。

ある日、儒者で有名な白楽天が、その樹下を通って、

一つ冷やかしてやろうと思いました。

「坊さんよ、そんな高い木の上で、

目をつむって坐っていては危ないではないか」

鳥巣すかさず、

「そういう貴殿こそ、危ないぞ」

と切り返しました。

 

この坊主、相当偉いのかも知れぬ、と見てとった白楽天は、

「私は名もなき白楽天という儒者だが、貴僧の名を承りたい」

と尋ねると、

「私は鳥巣という名もなき坊主だ」

 

これが有名な鳥巣禅師と知った白楽天は、

かねてから仏教に関心を持っていたので

「いい処で貴僧に遇った。一体、仏教とは、どんなことを教えているのか、

一言でおききしたい」

と頭を下げました。

 

と、ここまで話をしました。

 

「仏教には何が教えられているか、一言で聞かせてくれ」

の白楽天の問いに

鳥巣は即座に偈をもって応じました。

 

「諸悪莫作(しょまくまくさ)

 衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)

 自浄其意(じじょうごい)

 是諸仏教(ぜしょぶっきょう)」

 

読み下しますと、

 

「諸悪莫作(もろもろの悪をなすことなかれ)

 衆善奉行(いろいろの善を行いたてまつれ)

 自浄其意(自らその心をきよめなさい)

 是諸仏教(これがすべての仏の教えである)」

 

これは七仏通戒偈(しちぶつつうかいげ)といわれます。

有名な言葉で、中国や台湾の人にはよく知られています。

端的に言うと、

悪いことはやってはいけませんよ、

謹んで善を修めなさい

ということです。

 

すべての仏の教え、ということは、言葉を換えれば、

どんな宗派でも仏教と名がつく限り、

必ずこれを教えているということです。

共通している教え。

 

これを教えない仏教はない、ということです。

 

なぜそうなるのか。

釈迦の教え、仏教を一貫するものは、因果の道理です。

善因善果

悪因悪果

自因自果

 

善因善果、悪因悪果、自因自果はほとんどあてはまるが、

20%くらいは

善いことしても悪い結果が来ることもある。

悪いことをしてもよい結果となることも時にはある、

そういう理不尽なことも時にはあるが、大抵においていえるのである、

というものではありません。

 

100%例外なく、善い種をまけば善い結果が起きる、

悪い種をまけば悪い結果が起きる

この因果の道理は、三世十方を貫く(いつでもどこでも変わらない)真理である

と説くのが仏教です。

 

この真理に立脚して、廃悪修善(はいあくしゅぜん悪をやめて善をしなさい)

をお釈迦様は勧められました。

 

善の勧めのない仏教はありえません。

どの宗派であっても仏教である以上、当然のことであり、

これがなくなったら仏教ではなくなります。

 

さて、白楽天と鳥巣のやり取りですが、

廃悪修善(はいあくしゅぜん悪をやめて善をしなさい)が仏教だ、

と言った鳥巣の答えに

白楽天、いさゝか呆れて、

「そんなこと位なら、三才の子供でも知っている」 と冷笑すると、

鳥巣すかさず、

「三才の童子もこれを知るが、八十の翁もこれを行なうは難し」

と大喝しています。

 

善だと知りながらも善が行なえず、

悪だと知りながら悪を止められない、

我々の悲しい現実が体験を通して知らされていくことも

このやりとりはあらわしてます。

 

 

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