親鸞に学ぶ幸福論

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野茂英雄氏の活躍が日米の野球観を変えた。一人の存在が人々の意識を変える、そんな方が日本の仏教界にもあった。

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米メディアが野茂英雄氏の偉業をたたえ、表彰した

というニュースを見て、

あれからもう20年か、と感慨にふけってしまいました。

 

野茂氏が海を渡り単身、メジャーリーグに挑戦し、

1年目から13勝を挙げる快挙に沸いたあの年に、

私も一年間ドジャーズの本拠地ロサンゼルスに住んでいたので、

あのノモフィーバーはなつかしく思い出されてきます。

 

今でこそ日本人のメジャーリーガーは珍しくありませんが、

その先駆者、パイオニアは間違いなく野茂氏でした。

 

その当時、メジャーリーグというアメリカ映画がありました。

弱小球団でお金もないので戦力補強もできず、困っていた監督に

オーナーから新戦力加入の朗報がきます。

しかも名門サンフランシスコ・ジャイアンツから、というので

監督は「それは悪くない」と喜んでいたところ、

なんと加入した選手は日本の東京読売ジャイアンツだった、

というのがオチで、監督が嘆き、映画館の観客が笑う、

という一場面がありました。

 

そんなアメリカ人の、日本のプロ野球のイメージを変えたのが、

野茂の奪三振であり、ノーヒットノーランでした。

その活躍が私だけでなく、アメリカに住む日本人に

大きな爽快感を与えたのは言うまでもありません。

 

それ以降、日本のプロ野球のレベルが認知され、

メジャーの各球団が日本の選手を視察するようになり、

日本の選手も次々とメジャーに挑戦するようになりました。

 

一人の存在が人々の思いを変えてしまったという点からいっても

野茂氏の表彰はあってしかるべきと感じます。

 

さて野球の話はここまでで、私は仏教講師ですから、

このブログでもいつも仏教の内容を書いています。

そして仏教といっても専門に学んでいるのは親鸞聖人という方です。

この親鸞という方こそ、このお一人の存在が

一国における思想宗教のあり方を変えてしまったといえましょう。

日本人の仏教観はこの方の出現により、大きく変貌を遂げるのです。

 

親鸞聖人が何を教えられたか知らない人でも、

僧侶には固く禁じられていた「肉食妻帯」を断行され、

山の上の仏教を山の下の仏教にされたこと、

貴族の仏教を庶民の仏教に、

出家の仏教を在家の仏教にされた

というのはご存知の方も多いでしょう。

 

僧侶が結婚する、というのは日本の仏教の最大の特質です。

中国や韓国、東南アジアの人が日本に来て驚くことの一つに、

日本の寺にいる僧侶が家庭を持っているという事実です。

「えっ、なんで坊さんが子供あやしたりしてるの?」

と唖然とするそうです。

 

釈迦の定めた戒律では、

出家の僧は女人との交わりを禁じられ、

犯せば教団から追放される重罪でした。

日本以外の仏教国では、今もそれが常識です。

 

日本でも親鸞聖人までは、坊主の結婚など論外でした。

しかし八百年前、親鸞聖人は公然と妻帯(結婚)されたのです。

この破天荒は仏教界でも世間でも大問題でした。

「破戒僧だ。」「色坊主だ。」「堕落坊主だ。」

と一斉に非難嘲笑の的となったのは言をまちません。

 

明治の文豪、夏目漱石は

世の非難を一身に受けられた親鸞聖人を評して

「親鸞上人に初めから非常な思想が有り、非常な力が有り、

非常な強い根底の有る思想を持たなければ、あれ程の大改革は出来ない」

と言っています。

漱石の蔵書には、1084ページに及ぶ『真宗聖典』があり、

かなり読んだ形跡もあったそうです。

肉食妻帯を断行された親鸞聖人の勇気の源はどこにあったのか、

漱石も知りたかったのかもしれませんね。

 

かくて僧侶の結婚を認める仏教が、

親鸞聖人の浄土真宗から始まりました。

それは室町時代、蓮如上人の活躍により

日本最大の宗派となります。

結局、他の宗派もすべて僧職の婚姻を是認し、

住職が子に寺を継がせるのが普通になっていきました。

 

一国の仏教をかくも変えた宗教家は、世界に例がありません。

空海といっても最澄といっても、庶民とは隔絶された環境で、

肉も食べず、結婚もせず、髪をそって、

仏道修行に励む生き方を本人が送り、

それが悟りへの道だと他人にも勧めてます。

かたや親鸞聖人は結婚され、子供も育てられ、肉を食べ、

まさに大衆の中に飛び込んで

我々庶民と同じ目線で仏法を説かれた方でした。

 

そのことを作家のロマン・ロランは、

「貴族の血を引き、京都近郊に生まれた彼は、

 人間と無限との心やさしき仲介者として

 師法然のあとを引き継ぎ、

 天と地を近づけ、

 仏陀の恵みを万人の手の届くものとした」

と文学的に述べています。

 

仏陀の恵みは庶民とは遠いところにあった、

それを手に届くものにした、

とのロマン・ロランの親鸞聖人への評は正鵠を得ています。

 

なぜあなたは数ある仏教の僧侶の中でも「親鸞」なんですか、

と私が問われたら

歴史に名を残す仏教の先駆者は数あれど

私の中にある醜い心や弱い心も理解して下さり、

「そんなあなたも本当の幸せになれるよ」

と手を差し伸べてくれる人は親鸞という人だけだからだ、

と答えます。

 

 

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