歴史をひも解いてみても古今東西を問わず、
家の相続権をめぐって兄弟がいがみ合い、
数々の内乱、暗殺など繰り返されてきました。
時代を遡らなくても、今日でも周り中、
遺産相続で兄弟や親せき同士が
骨肉相食む争いをしている話は聞こえてきます。
「成功すると親戚が増える」
「泣きながら良い方を取る形見分け」
「弁護士の口もとみつめる三姉妹」
人間の見苦しい面が見せつけられるのが遺産相続だと
思い知らされた方も多いのではないでしょうか。
財産や土地は分配すればするほど
自分の取り分が少なくなるので、
独り占めしようと画策したり、
阻止しようといがみ合ったりすることになるのは避けられません。
一方、仏法はどれだけ分かち合っても減ることはありません。
たった1本のろうそくの灯が
何千というろうそくに灯すことができるように
一人の知らされた仏教の教えが
胸から胸へ、何千、何万という人の心に火を灯していきます。
そして伝えた人は自分の取り分が少なくなるどころか、
よけいに深く自らに法が浸透していくのです。