親鸞に学ぶ幸福論

「そんなにしてまでなぜ生きねばならないのか」はっきり示した、メールdeで学ぶ仏教教室です。無料メール講座が好評です。受講者4000人。

『獅子身中の虫』組織力を高めるには?

f:id:kikuutan:20080227161455j:plain

「ローマ人の物語」の著者である塩野七生が

「一国の最高権力者がしばしば変わるのは、

痛みに耐えかねるあまりに

寝床で体の向きを始終変える病人に似ている。」

と言っています。

 

そしてゲルマン大移動で滅びていった5世紀の西ローマ帝国は

まさにそういう状況だった、と。

 

帝国の最後は

蛮族にガリアもイスパニアも北アフリカも侵略され、

最後の砦のローマで最後一致団結戦った挙句の落城、ではありませんでした。

 

ローマ市内で、

同じローマ人同士の権力闘争の内戦や暗殺で

滅んでいくのです。

 

今日多くの国が

選挙で選ばれた首相や大統領に

4年~8年の任期を保証するのは

政局が安定しなければ、

国の内外の諸問題に対して

腰を落ち着けて対処することができなくなるからです。

 

権力闘争の確執で勝ち負けに熱を上げていては、

国民の生命と財産を守るという、

本来の政治の使命に没頭できるはずがありません。

 

徳川家康は江戸幕府の方針として、

次期将軍は長男にする、と決めました。

どんなに愚鈍でも、です。

 

なにより、次期将軍職をめぐって

兄弟が派閥を作って対立し、

幕府の力が弱まるのを恐れたからです。

 

アメリカの補佐官が日本の首相の名前を失念し、

あわてて書類に目を通し、

「よく変わるから」と

新聞記者に向かってジョークを言う一幕がありましたが、

ローマ史に詳しい西欧人は

日本の首相が目まぐるしく変わるのを

どう見ているでしょうか。

 

【獅子身中の虫】という言葉があります。

 

百獣の王、獅子を倒せるものはジャングルにはありませんが、

獅子はその身中巣食う内敵によって滅ぼされるのです。

 

お互いの利害打算を超えて、

一つの崇高な目的に向かって

仲良く、団結しなければならないのは

お釈迦様も仏弟子に重ねて諭され、

戒めていかれたことであります。

=========


仏教の教えをわかりやすく体系的にお話する

20回の無料メール講座好評配信中。