「すみません」という日本語,
実は、含蓄のある言葉でして、
仏教精神が息づく言葉なのです。
「すみません」とは、
済みません、相済みにはなりません、という意味です。
店で品物を購入して、
月末に購入費を払うという型があります。
一月分の購入費を月末にまとめて支払う時に、
一昔前は台帳に店の人が「相済」とある大きな印鑑を
バンと押したそうです。
「相済」とは、これで相方、貸し借り無しですよ、という意味です。
購入した品物に対して、完納できていない場合は
「相済にはなりません」「すみません」です。
受けたご恩があまりにも大きくて、
とても返せない、「相済」にはとてもなれない、
その、申し訳ない思いが「すみません。」です。
あまりに大きな幸せを頂いたら、
どうお返ししたらよかろうか、と力尽くしますが、
万分の一もお返しできなくて
「すみません。」と心からあふれる。
心の底から「すみません。」の思いがあふれる人こそ、
もっとも幸せな人だと仏教では言われます。
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