【煩悩(1)】
■仏教に『有漏の穢身』という言葉があります。
『煩悩』を『有漏』といい、
煩悩に穢れた身体を『穢身』といい、
煩悩に染まり、穢れ切っている我々のことを
『有漏の穢身』と説かれています。
スマートな立ち振る舞い、
エレガントな身のこなしに、
「あの人に下心や怒りやねたみなどの煩悩があるんだろうか?」
と思える人もありましょうが、
やはりそんな人でも
煩悩にまみれている実態は変わりません。
■以前、「初恋の人はニュートンです。」
という女子がいました。
教科書に出ていたクールでハンサムな容貌に加え、
結婚もせず
科学に一生を捧げたストイックな人生に
感銘を受け、
好きになった、とか。
そういえば私も子供のころは
学問の世界に生きる人は、
収入や名声に目もくれず
純粋な真理への探究心を貫く
清廉なイメージがありました。
■ところがその件のニュートンですが
やはりドロドロと煩悩にまみれた実態がみえてきます。
有名なのは、ドイツの哲学者ライプニッツとの論争です。
数学の微積分学という分野を、
どちらが早く発見したかをめぐって
大騒ぎとなりました。
今ではニュートンが先だったと判明していますが、
発表はライプニッツの方がずっと早かったのです。
ニュートンは自分を擁護する論文を、
友人の名を借りていくつも公表します。
ライプニッツが死ぬと
「彼の心臓が破れて大満足だ」
とまで言ったというのですから、
よほど、怒り心頭に発していたのでしょう。
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