【布施(1)】
■『布施』と聞くと、“お布施”といって、
坊主が読経した後に包むお金だろう、
という理解の方が多いのではないでしょうか。
仏教で『布施』とはどうお釈迦様は教えられているのか
今日はお話します。
■布施とは、「与える」こと。
相手の立場に立って、相手が喜ぶように行動することです。
ついつい、上司は部下に、部下は上司に、夫は妻に、妻は夫に
自分の都合を押し付けがちです。
そして相手の非を責めがちです。
相手に非を認めさせたら、こちらの気持ちは晴れますが、
相手はストレスを感じます。
相手を落ち込ませることになります。
相手にストレスを与えないことも、布施に徹する、一つのすがたです。
その分、自分がストレスを背負っていけばいいのです。
相手を落ち込ませてはいけない。
その分、自分が背負って落ち込めばいいんです。
自分は苦しんでもいいから、相手を苦しませてはいけない。
相手の時間や体力やお金を、自分のために使わせるのではなく、
自分の時間や体力やお金を相手のために使うのが『布施』です。
本性を語れば「自分さえよければ人はどうなってもいい」というのが私たちですから、
『布施』はとても難しい。
誰でもできることではない。
誰だって苦しみたくないのですから。
「自分は苦しんでもいいから、この人を苦しませてはいけない。
自分は苦しみの一生で終えてもいいから、この人を苦しませない。」
このように覚悟を決めて接するのが『布施』です。
相手から奪ってはいけない。
与え続けることです。
■仏教では、このように布施の精神をねんごろに教えられています。
そして、この『布施』に徹するのは菩薩の進む『無上道』である、と
お釈迦様は説かれています。
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