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親鸞に学ぶ幸福論

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自利利他が商売の原点

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【自利利他(5)】

 

今日はまず最初に物語を一つ。

あるところに耕作する土地もなく、狩りも下手で

せめて人に雇ってもらおうと、さまざまな村を旅している男がいた。

 

ある時その男、塩が少なくて困っている内陸の村に立ち寄った。

その後、浜沿いの村に行くと、そこではふんだんに塩は取れるが、

米が収穫できずに苦しんでいるとのことだった。

そこでその男、内陸の村の米と浜沿いの塩を交換したら

二つの村の人はともに喜ぶのでないか、と思い立ち、

尽力したところ、二つの村の村人みんなから

あなたのおかげだ、と感謝され、大事にされるようになった、という。

 

さて、この物語の主人公は、二つの村に得をさせ、

その仲介をした自分も得をしたのです。

おそらく「商売人」という職業はかくのごとくに始まったのであり、

これは現代を生きるビジネスマンにとっても

今も変わらぬ原則でしょう。

 

何が足りなくて困っているのか、

人々の困ったり、悩んだりしている声に耳を傾け、

何か自分にできることはないか、

相手を思いやる気持ちが商売の原点でなければなりません。

 

そしてもう一つ大事なのが情報収集能力。

この二つの村の人にとって足りないものと余っているものとを正確に知ること。

しかし情報収集への強烈な意識は、「思いやる心」から起きるものですから、

商売の本質は一つに収まります。

 

人の苦しみに鈍感な人、人を喜ばせようという気持ちの薄い人が

商売に向くはずがない、と思われます。

商売をしていると、無理もないことなのですが、

お金が欲しい、お客が欲しい、という強烈な思いにかられて

どうしたらもっと相手の財布のひもが緩むか

相手にどうやってこちらの商品を認めさせるか

という問いがどうしても先走ってしまいます

そうなると、どんなよい方法があったにせよ、相手の心を動かして、

お金や時間や気持ちをこっちに引っ張り込もうということになってきますから、

相手にとってはおもしろくないですよね。

周りが何を困っているか、何を望んでいるか、

それに対し、自分のできることは何かないか、

こういう視点を常に持っている人は、みんなから大事にされ、成功する人なのです。

 

「ほしい」という発想を頭からはずして、

どうしたら、この人に喜んでもらえるか、という問いを真剣に考えてみるところから、

考えるように努めていったらどうだろう。

遠回りのように感じますが、

堅実に自分も恵まれるようになっていくのではないでしょうか。

 

仏教では、この精神を『自利利他』といいます。

他人を幸せにする(利他)ままが、自分の幸せ(自利)となる。

他人も生かし、自分も生きる、これが『自利利他』の道です。

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