親鸞に学ぶ幸福論

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十方衆生、死を前にしては人種も思想もない

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仏教では、十方衆生(すべての人)は、

「やがて必ず死にゆく存在」であり、

闇黒の未来に向かう、悲劇的存在だと

説かれています。

すべての人の本質的な姿は、

確実な未来が暗い、不安な旅路を行く旅人なのです。

 

学生運動が激しかった1960年代、

死に至る病にかかったある大学生の手記が

仏の救おうとしている暗い心を示唆しています。

紹介します。

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私は元気なときは、社会主義革命の理想に燃え、

同志たちと一所懸命そのために運動することに生きがいを感じていました。

そうすることによって日本全体もよくなり、

社会保障制度も完備し、

私たち病気のものも幸福になると信じ、

そのために励むことに喜びを感じていました。

ところがこうして病気が悪くなってみると、

その運動にも全然参加できず、

友達もだんだん訪ねて来てくれなくなり、

体の苦しみは増す一方で、

自分は人の世話にばかりならなくてはならない。

自分の心の悩みにこうして毎日対面していると、

やっぱりそれが自分にとって一番大きな問題であることが分かり、

社会主義運動によって人間の社会的な境遇がよくなったとしても、

人間の心の深い悩みは解決されないであろう

ということがわかりました。

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死はそれぞれの生涯の中で、

違った時期に、違った形で、

人生の行く手に立ちはだかる。

その時、初めてその威力を思い知る。

死を前にしては、外国人も日本人もなく、

皇族も平民もなく、

共産主義者も資本主義者もない

みな一刻も早く救わねばならない存在なのです。

 

 

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