【智恵(3)】
■南青山で心理学のカウンセラーをされている方が
仏教を聞きに講座にこられました。
自衛隊や企業で講習もされている方ですが、
「心理学は山登りでいえばピッケルを与えてくれるが、
頂上は教えられないし、自分もわからない」
とストレートに言われていたのが、心に残りました。
■「プラス思考で生きる」
「強くしなやかに生きる」
「クヨクヨせずに生きる」
「肩の力を抜いて生きる」・・・
様々な生き方本が本屋に並び、識者や成功者によって勧められます。
そしてどのようにしたらそのように生きられるか
心理学は様々なノウハウを教えてくれます。
脳医学や行動科学といった学問も同様に、
そのためのヒントをいろいろ示唆してくれています。
その知識の習得もとても大事ですが、もっと大事なのは
プラス思考で【○○に向かって】生きる、
クヨクヨせずに【○○に向かって】生きる、
その【○○】こそが大事でないでしょうか。
■プラス思考で振り込み詐欺に向かって生きれば、
とても勧められた生き方とはならない
そこはこんな詐欺行為はいいんだろうか、
とクヨクヨしてもらわなければならなかった。
どうしたらプラス思考になるか、その研鑽より
どこに向かってプラス思考になればいいか、
その吟味こそ優先されなければなりません。
■「ここに向かって生きるならば、露命散らしても悔いなし」
というはっきりした人生の目的があれば、
心理学の本を読まなくてもプラス思考になるし、
つまらぬ目の前のことにクヨクヨしている暇はないのです。
「大仕事 遂げて死なまし 熱情の
若き日は 二度と来はせじ」
■心理学は登山のピッケルではありますが、
肝腎の山の頂上はどこなんだろうか、
この方角こそまず第一に検討されるべきでないでしょうか。
■そのカウンセラーの方が
確固たる人生の目的を知りたいと語られるのは
本質に目を向けられる真摯な姿勢であり
それは釈尊の出城入山の動機に通ずるものです。
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