■仏教ではうぬぼれ心のことを『慢』といいます。
108の煩悩の中でも、私たちを特に煩わせ悩ませる
大きなものが6つあり、これを『六大煩悩』というのですが、
『慢』はその一つに数えられています。
特に仏道修行者にとって恐ろしいのが
『慢』だと説かれています。
最後までこの慢心がさとりの妨げになるからです。
何年も厳しい修行に打ち込む相当の僧も
「どうだ、お前らにはこんな厳しい修行、できまい」
と周りを見下す慢の心を律することをできません。
■修行していない私たちでも、
特にそのうぬぼれ心が露呈する場面として
気をつけねばならない時を一つ上げますと
【自分のことをしゃべる時】です。
自分で自分のことを語る時、人間は必ず自慢してしまうことを
心に留めておくべきでしょう。
自分のことをしゃべる時は
どんな言い方をしても自慢しているものです。
成功者が自伝を書いたり、講演で自分の経験を話す時も
どんなに謙虚に書いても、慎み深く話しても、
やはり自慢話になります。
■自慢話は耳に聞き触りが悪いものです。
「上から目線」は誰もいい気持ちがしないですから、
聞いてる人が嫌な気持ちになってしまいます。
最初の1,2回こそ「そんな苦労があったのか」と
興味半分でも聞けるのですが、何度も聞くと、
「また自慢話が始まった」
と陰で言われていることを自覚すべきです。
■自分を下げるような言い方をしても、実は自慢している。
人を上げているような言い方をしても、実は自分をほめている。
それが『慢』の実態です。
■人のしない苦労を重ねて大きな功績を残しても、それを話す時に
「自慢している」とか「鼻にかけてる」と思われ、
評価を落としていては残念なところです。
自分のことを話す時には、心を留めなければならないことでしょう。
=========
仏教の教えを分かりやすく体系的に学べる
全20回の無料メール講座です。
おもしろそうだなと思われた方はこちらから登録できます。
登録解除もいつでも自由なので、一度お試しに覗いてみてください。