■「死体は語る」という本があります。
元監察医が書いた本です。
偽装殺人、他殺を装った自殺、猟奇的殺人と見誤る奇妙な死体……。
どんなに誤魔化そうとしても、もの言わぬ死体は、
背後に潜む人間の憎しみや苦悩を雄弁に語りだす
と筆者は言います。
検死結果、事件現場の状況から、
「犯人は女でしょう」「刺し傷から左利きだと分かります」
「身長は小柄、150センチくらいでしょう」
「計画性がありますね、被害者の部屋を熟知した人です」
と、もう犯人は絞られていってしまいます。
■何年かまえに流行った「トリック」というドラマでは、
祟りで殺されたかのような殺害現場に村中が驚くのですが、
仲間由紀恵扮する女性マジシャンが、トリックを暴き、
犯人を言い当てるというものでした。
■つい私たちは智恵が及ばず、
神や祟りのせいにしてしまいがちですが、
分かる人が見れば、
横たわっている死体の姿から、
その部屋で昨晩何が起きたのか、わかるということです。
■お釈迦さまは『因果経』に
「過去の因を知らんと欲すれば現在の果を見よ」
と教えられました。
過去に何があったかは、現在の結果を見ればわかる、
現在に過去を知る鍵がある、と説かれています。
■過去が生み出したのが現在、
現在に無関係な過去はないということです。
なぜ今、こういう結果なのか、その原因を明らかに見ていくことを、
仏教では『諦観』といいます。
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