お釈迦様は、この世に三通りの長者がいるといわれています。
1、家の長者・・お金や財産に恵まれている人
2、身の長者・・健康に恵まれている人
3、心の長者・・弥陀の救いにあい、絶対の幸福になった人
そして「家の長者より身の長者、身の長者より心の長者がよい」
と説かれました。
普通、長者といえば「家の長者」を指します。
いわゆる金持ち、物持ちのことです。
「長者番付」といえば、
一番金持っている人は誰か、ということでしょう。
お金を稼げる人には、名声も異性も集まります。
お金持ちになれば幸福になれると、みな必死に追いかけています。
「家の長者」になることが、人生の目的だと思っています。
いくらお釈迦さまが
「家の長者より身の長者の方がいい」と言われても、
ピンときません。
ところがそんな私たちも健康を害して、病床に伏すと、
健康のありがたみが知らされ、
「家の長者より身の長者の方がいい」
と教えられた釈迦の教えがしみじみと首肯させられます。
どんなにお金があっても、重い病を抱えては
有り余るお金があっても、どこかへ行くこともできず、
美味しいものを食べることもできない、、
まして「末期ガン、長くて1年」と宣告されたらどうでしょう。
「金はいくらでも出すから、命だけは助けてくれ」と思うのは、
「家の長者」はいいから、「身の長者」でいさせてくれ、との
心底からの思いでしょう。
ではその「身の長者」よりずっとすばらしい「心の長者」とは、
どんなことなのでしょう。
次回に続けます。