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親鸞に学ぶ幸福論

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高齢者の犯罪が増えている理由とは

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【三長者(4)】

 


不惑の40代」はよく聞く言葉ですが、この後もこう続きます。

50代は「知命」どんな使命をもって生を受けたのかを知る

60代は「耳順」人の考え方に反発せず、耳を傾けるようになる

70代は「従心」心のままに行動しても、道理に外れない

年齢を重ねるにつれ、人格が向上していくとありますが

実際はこう理想どおりにはいきません。

 

平成26年の『犯罪白書』によれば、

一般刑法犯として検挙された65歳以上の人数は、

他の年齢層を抑えてトップです。

内容も窃盗(万引き)、暴行、詐欺、ストーカーなど多岐にわたり、

特に、老齢になって初めて犯罪に手を染める初犯の人が目立ちます。

 

それまで真面目に生きてきた人が、なぜ晩年に罪を犯すのか、

間違いなくその理由の大きな一つを

86歳の万引き犯の女性が語っています。

「『万引きをしそうになったら、大事な人を思い出して』と

 言われたけど、大事な人なんていないんだからしょうがない」

 

高齢者による多くの万引き事件を担当してきた弁護士も

こう述べます。

「彼らに共通している思いは、

 自身に対する絶望感と、社会ルールを守ることへの無意味さです。

 『万引きで捕まればすべてを失うのになぜ?』

 と言えるのは恵まれた人の見解です。

 生き続けるほど、大切なものが増える人もいる一方で、

 守るべきものを失うばかりの人も少なくないのです。  

 家族も離れていき、病気や死別などで友人もいなくなり、

 財産も乏しくなる。

 老いる意味が絶望の連続となっている人にとっては

 すでに、自分の命さえも大事ではなくなる」

       (老人たちの裏社会)

 

若い頃の頑張りが報われると信じてきたのに、現実は

家族や伴侶、友との死別、経済的困窮、病気などで

一つ、また一つと「喪失」していくばかり。

挫折しても、跳ね返す気力や体力があれば、

幾らでもやり直しはききますが、

衰えた心身に度重なる「喪失」はあまりにもキツい。

想定外の大きな変化に対応できぬまま、

失っていく痛みを誰とも分かち合えず、

傷ついた自分を誰も気にかけてくれず、

大切にも思ってもくれない。

そんな現実に絶望した時、

自分さえ大事に思えなくなっていくのでしょう。

 

さて過去三回にわたって、三長者について話をし、

「身の長者」よりも「心の長者」がよいと、

なぜお釈迦さまは言われたのか、話を続けました。

「身の長者」とは「長生きすること」。

「長寿」に「寿(ことぶき)」と使われるように、

めでたく、祝うべきことですが、

長生きしたばかりに、こんな辛い目に遭うなんて、

と嘆く人が多いのが現実です。

 

健康で長生きするよりも、

もっと大事なのは「心」だとお釈迦さまは教えられました。

心が安らぎ、満ち足りて、「生きてきてよかった」と

人生を喜び、人生を支えてくれた一切に感謝している

「心の長者」になることが、人生の目的ですよと教えられています。

 

 

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