親鸞に学ぶ幸福論

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忘却は時にありがたいもの

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【無常(1)】


さて「忘年会」とは、年を忘れる集まりと書きます。

嫌なことの多かった年を忘れてしまいたい

という願いから生まれた言葉でしょうか。

 

円広志の「夢想花」という歌が

私の小学生だったときにありました。

『♪とんで とんで とんで ~』と

息継ぎなしに歌えるかどうか、兄弟で挑戦したものです。

その歌詞に

『♪忘れてしまいたいことが、今の私には多すぎる~

 私の記憶の中には、笑い顔は遠い昔』

とあります。

 

あなたは忘れてしまいたいこと、ありますか?

「あの人にあの時、あんなことを言われた」

「あの時にあの人は、あんな表情をしていた」

忘れられない辛い言葉や

思い出したくない場面はあるものです。

「忘れる」ということは、失敗の元ですが、

同時にまたありがたいものともいえましょう。

 

腐敗菌は食べ物を食べれなくさせ、食中毒の原因ですが、

同時にこの腐敗菌のおかげで、動物の死体は分解されて

土に還っていきます。

もし世の中に腐敗菌がなければ、

地球上の大地は動物の死体でいっぱいになってしまうでしょう。

 

同様に忘却は、腐敗菌のように有難いものといえましょう。

辛く悲しいこと、嫌で苦しかったことを

いつまでも忘れなかったら大変です。

その思いをズルズル引きずることなく、

さっと気持ちを切り替えて、年を越えたら心機一転

またがんばりましょう、という忘年会なら

望年会ともなりましょう。

 

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