親鸞に学ぶ幸福論

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人工知能には決して魂は売らない

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【人身受け難し(3)】


将棋の対局でAI(人工知能)は、将棋を知っている人なら

絶対指さないような「イミフな手」を時々指すそうです。

単に「悪手」というのではない。

悪手は、その人の浅はかな考えから打った手だから、

なぜその手を打ったか、理解はできます。

「イミフ(意味不明)な手」は、誰も分からない手のことで、

将棋の世界に生きる人にはあり得ない手なので、

「これはAIの誤作動(エラー)か」と思うそうですが、

手を指し進めていくと、

「あの一手が今ごろになって効いているなあ」

となってくるそうです。

 

将棋の可能性はこの1,2年のAIの進化により、

飛躍的な広がりを見せています。

23連勝という破竹の勢いで話題の、驚異の14歳、

最年少プロ棋士藤井聡太四段は、

コンピューター将棋で腕を磨いたそうです。

一手毎にコンピューターが採点してくれるとのこと。

いわば人工知能を師匠とする少年が、並居る古豪、強豪棋士を、

ばったばったとなぎ倒しているということです。

 

この波は、将棋だけでなく、さまざまな世界に押し寄せるでしょう。

受験の家庭教師も、スポーツのコーチも、人工知能が課題も長所も、

そのために今すべき勉強も練習も、適切に判断してくれるでしょう。

 

やがては国の政策も、人工知能を師匠として、

立案、決定するようになり、

さらには赤ん坊の頃から人工知能が将来の適性を判断して

何を学ばせ、どんな教育を受けさせるか決定する、

という時代がやってくるかもしれません。

そこまで想像してみると、だんだん怖くなってきますね。

 

手塚治虫の「火の鳥未来編」では、

国の政策はすべて人工知能が判断する世界となり、

その人工知能が核戦争を判断し、

人間がその判断を却下したくても、誰も逆らえず、

世界は全面核戦争になるという漫画でしたが、

現実味を帯びてきました。

 

人工知能は局地的なアドバイザーとしては、有効だと思います。

将棋なら「こちらの王を取られずに、向こうの玉を取る」

という目標に向かって、

スポーツなら「金メダルを取る」という目標に向かって、

受験なら「東大合格」という目標に向かって、という、

限られた範囲のアドバイザーです。

 

しかしこれが、赤ん坊の適性や国の政策という段階になると、

「人生の目的」「本当の幸福」とは何か、

という哲学的な問いに直結してきますので、

機械にゆだねてはならないところです。

 

たとえばある赤ん坊が、人工知能によって、

工学方面に進むのが一番適正だと判断された。

ところがその子が成長して、画家になりたいと言ってきた。

その場合はどうするか。

人間の幸福とは何か、が問われます。

 

国の政策でも、局地的な目標としては、

経済発展や軍事増強が挙げられたとしても、

究極の目的は、「国民の幸福」ですから、

そもそも人にとって「幸福」と何なのか、が問われます。

 

「幸福」を論じれば、そこには理屈ではどうにも割り切れない情、

自殺の是非、一個の人間の尊厳とは何か、

死んだらどうなるか、の不安などを

深く掘り下げなければならないのは当然で、

そこに目を向けない、不問にするような機械には、

自分のたった一度の人生を、絶対ゆだねることはできません。

 

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