【精進(1)】
スポーツ、芸術、学問、どの世界でもそうだと思いますが、
自分と同期、あるいは年下から、
舌を巻くような技術やセンスや発想を見せつけられ、
「おれって才能ないのかな」と落ち込むことがあります。
特にその道で大成しようと頑張っている人ほど、
そういう葛藤は常にあるでしょう。
昨年本屋大賞に輝いた『羊と鋼の森』という小説では、
ピアノの調律師を目指す主人公が成長していく様が描かれますが、
励まされるセリフがありました。
「才能がないかも」とふと思うようなときに、
読み返したいセリフだなと思いましたので、
備忘の意味を込めて、記載します。
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僕には才能がない。
そう言ってしまうのは、いっそ楽だった。
でも、調律師に必要なのは、才能じゃない。
少なくとも、今の段階で必要なのは、才能じゃない。
そう思うことで自分を励ましてきた。
才能という言葉で紛らわせてはいけない。
あきらめる口実に使うわけにはいかない。
経験や、訓練や、努力や、知恵、機転、根気、そして情熱。
才能が足りないなら、そういうもので置き換えよう。
もしも、いつか、どうしても置き換えられないものがある
と気づいたら、そのときにあきらめればいいではないか。
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