親鸞に学ぶ幸福論

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親鸞聖人が最も心血を注がれた『教行信証』ご執筆とは

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教行信証(3)】


親鸞聖人の主著『教行信証』についてお話しを続けております。

大綱(おおまかな内容)が成立した時期は、

常陸(茨城県)におられた、聖人五十二歳ごろと言われます。

その頃の聖人は、関東一円を精力的に布教に回られていた時期です。

赴かれた関東の地を調べると、

居を構えられた常陸(茨城県)の各所はもちろんのこと、

下総(千葉県)や相模(神奈川県)など大変な距離を歩かれ、

各地で説法をされています。

 


あんな激しい布教活動の最中に、

いつあの大部な『教行信証』全六巻を書かれたのだろうか、

と驚きを禁じ得ません。

日中に歩かれ、説法され、帰宅後、疲労困憊されてもなお

何としても伝えなければならないことがあると筆を取られ、

『教行信証』を執筆されたのでしょう。

 


では、親鸞聖人がそうまでして伝えられたかったことは

何だったのか。

それは「絶対の幸福」の厳存でした。

絶対の幸福」を親鸞聖人は『教行信証』に

「不可称・不可説・不可思議の幸福だ」と言われています。

不完全な言葉で、絶対の幸福は表現できないので、

「不可説」の絶対の幸福、と言われたのです。

言葉で表したものは真実の救いではない、

しかし言葉でしか教える術はない。

「不可説」と知りつつ、困難性と危険性と重大性を深く理解され、

その上でこうも説いたら分かってくれるか、

ああも話したらよかろうか。

どう説明したら正しく理解し、求めるようになってくれるのか。

『教行信証』六巻に、あらゆる言葉を尽くし、表現を極めて、

縦横無尽に根拠を引かれ、絶対の幸福の厳存を示されています。

だが、とどのつまりは、「不可称・不可説・不可思議の幸福だ」

と言うよりなかったのです。

 


親鸞聖人の小説や映画でよく描かれるのは、

流刑の地、雪深い越後で窮乏と戦いながら、

村人に仏法を伝えていかれたご苦労とか、

関東で剣をかざして自分を殺しにきた山伏弁円にも、

殺されるのを覚悟の上で仏法を伝えられたご苦労などです。

これら数多くのエピソードから、聖人が大変なご苦労をされ、

仏法を伝えてくだされたことを感謝する人は多いのですが、

それ以上に聖人が最も心血を注がれ、最も悩まれ、

最もご苦労されたのは、

この「不可説」の絶対の幸福をどう伝えればよかろうか、

のご執筆のご苦労でした。

 


『教行信証 』を臨終まで推敲を重ね、

加筆修正を続けられた筆の跡を拝見すると

「これでよい」とはもう思われず、果てしなく悩まれ、

「どうしたら」「どうしたら」と挑戦し続けられた

聖人の戦いの跡と拝さずにおれません。

 

 

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