親鸞に学ぶ幸福論

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カディケット『平時のアフター・ユー、有事のフォロー・ミー』

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【布施(1)】

 


仏教で『布施』とは「与えること」です。

今日の言葉でいうと「親切」です。

とかく他人のものを奪ったり、他人を動かして

自分の得になることばかり考えがちの私たちですが、

その発想を180度転換して、

「相手の立場に立って、与えることを考えなさい」

とお釈迦さまは仰です。

特に人の上に立つ人が、心得なければならないこと、

といえましょう。

 


アメリカの陸軍士官学校で、学生の必読書とされている

『カディケット』という「士官候補生心得」の大著には、

紳士たるべき軍人の心得として、

【平時のアフター・ユー、有事のフォロー・ミー

ということが教えられています。

「アフター・ユー」とは「お先にどうぞ」ということ。

平時においては目上の人を敬い、弱者を助け、

謙虚に相手の立場を尊重し、

道を譲るのが洗練された紳士の嗜み。

一方、有事には先頭に立ち、部下を率いる勇敢な指揮官の

フォロー・ミー」(ついてこい)の精神が必要である。

と説いています。

 

後楽園球場の「後楽園」の名前の由来も

指揮官の心得を説いた中国の格言が由来になっています。

「天下の憂いに先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」

という格言です。即ち

「天下を治める者は、人々が心配する前から物事を憂い、

 人々が楽しむのを見届けた後に、自身が楽しむ」

という意味を示します。

 

平時は「オレが、オレが」で、人を掻き分けて先頭に立ちたがる

フォロー・ミー」なのに、

何か嫌なこと、危ないこと、難しいことが起こると身を引いて、

秘書や誰かに「アフター・ユー」と

責任を擦り付けるような政治家は、指揮官としては失格です。

 

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