親鸞に学ぶ幸福論

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加害者の心理から、いじめの原因を語る高橋みなみ

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【愚痴(2)】

 


ある中学2年生のクラスの授業。

教師が「理想のクラスを漢字ひと文字で表すと」と課題を出しました。

生徒たちが書いてきたのは、『笑』『明』『楽』などの字でした。

 


次に教師は

「今度は、無視、いたずら、悪口など、いじめをする人の気持ちを想像して、

そういう人の気持ちを漢字一字で表してみてください」

という課題を出しました。

教師の課題に生徒からあがってきたのは『怒』『悪』『嫌』などでした。

案の定、暗いイメージの漢字が並びました。

 


ところが中に『笑』『楽』という字があったのです。

この字は、理想のクラスのイメージとしても出た言葉です。

書いた生徒のわけをこうでした。

「ほかの人をいじめるときに、ストレス解消というか、

『ハハッ』とあざ笑うという意味で書きました。

ぼくも小学校のころいじめられてた。

いじめられてるときに笑われたんですよ、ぼく」。

 


Eテレ(NHK)でこの授業の様子は紹介され、

いじめを「楽」と書いたこの生徒の言葉に反応したのが、

元AKBの高橋みなみさんでした。

彼女もこの教師の出した“いじめたくなるときの人の気持ち”の課題に

ぱっと浮かんだ漢字が「楽」だったそうです。

「いじめている人というのは、一瞬楽しむ傾向がある。

人にいじめを言うことが楽しくなったりとか、

自分が上に立つことが楽しくなったりとか…」(高橋さん)。

 


いじめは人間の持つ三毒の煩悩の一つ、『愚痴』から発します。

愚痴とは、ねたみ、そねみ、憎しみの心をいいますが、

人の不幸をクスクス笑うのも、愚痴の心です。

苦しんでいる人を見て面白がり、

狼狽していたり、困っている姿を見て楽しむ心です。

 


上履きを隠されておろおろしている人、

教室で無視されて顔を青くしている人を見て、

含み笑いをしているのは、愚痴の醜い心に他なりません。

高橋みなみさんや一部の生徒が、

いじめをする人の気持ちとしてあげた『笑』『楽』は、

まさに愚痴の心のことであり、

その心の醜さに敏感に気づいている人の回答だと思います。

 


楽しむ方法はいろいろ世の中にあり、

笑顔になれる場もいろいろあります。

何も人をいじめて笑ったり、楽しんだりすることはない。

スポーツで勝利した笑顔、試験に合格した笑顔、

子供の顔を見たときの笑顔

読書や音楽や映画の楽しみ、身体を動かす楽しみ、

好きな人と一緒にいるときの楽しみ、

『笑』『楽』はいろいろあります。

 


人を困らせ、人を苦しませて笑ったり、楽しむのは

醜く、最低の『笑』『楽』です。

そんなことで笑顔になり、楽しむのは、

とても恥ずかしい、みっともないことなのです。

 

 

 

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