親鸞に学ぶ幸福論

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番付によって格差がすごい。相撲界の厳しさを知った

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【生死の苦海(1)】


幕下力士と十両以上の力士とはすごい違いがあります。

十両力士
・月給約100万円
・個室が与えられる
・所帯を持てる
・2~3人の付き人が付く
・大銀杏(おおいちょう)の髷が結える

幕下力士
・月給約10万円
・大部屋で寝泊まりする
・十両以上の力士の付き人をする

 


十両力士になると、付き人に鞄持ってもらい、マッサージをしてもらい、

個室で過ごすことができ、所帯も持てます。

それが負け越して幕下力士になってしまうと、

今度は鞄を持ち、マッサージする立場になり、

大部屋住まいだそうです。

 


先輩、後輩の差は関係なく、勝ち星がすべての世界だとのこと。

昨年は鞄を持たせて、マッサージさせていた後輩に、

今年からは付き人として仕え、鞄持ちやマッサージしなければならないこともあるのです。

幕下力士は、何が何でも十両に上がりたいと思いますし、

十両以上の力士は、どんなことをしてもこの座から落ちたくないと思うでしょう。

この相撲界の厳しさがハングリー精神を培い、相撲界を支えてきたと言われます。

一方で、勝ち星欲しさのあまり、八百長してでも、という問題も起きています。

 


十両になれる確率は、相撲部屋に入門した力士の中の10人に1人とのこと。

入門力士のあこがれの的が十両です。

ましてや関脇だ、大関だとなれば、雲の上の人のように思うでしょう。

 


しかし関脇、大関といえども、安心していられません。

関脇でも負け越せばすぐ番付が落ちて、それが数場所も続けば、

また大部屋住まいの鞄持ちです。

大関といえど負け越せば「角番大関」となり、

その場所で負け越せば大関陥落です。

 


では、番付が落ちることがない立場、横綱になれば安心でしょうか。

それは「とんでもない」とのこと。

横綱は頂上ですが、「崖っぷち」だからです。

負け越しは許されず、そんなことがあれば引退勧告です。

また横綱は品格が厳しく見られますから、

言動によっては、やはり引退勧告です。

 


どこまでいっても安心、満足できる立場はないようです。

これは相撲界だけではありません。

会社でも、家庭でも、この立場だけは安らげる、

このポストだけは満ち足りている、というところはありません。

端から見ると、「ああなれば安心だろうな、満足だろうな」と思いますが、

その本人はみな不安と不満の中で暮らし、

私たちと同じように、違う人をうらやんでいるのです。

 


親鸞聖人はそれを「生死の苦海ほとりなし」と説かれました。

人生は、死ぬまで苦しみの波がやってくる海のようなものだ、ということ。

この方角だけは波がない、というところがないので「ほとりなし」です。

360度水平線が果てしなく広がっている海の真ん中にいるようなものが人生だ、

と説かれています。

 

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