森友問題で連日マスコミや野党が糾弾しています。
米朝首脳会談も控えているこの逼迫した国際情勢に、
こんなことばかりしていていいのか、という意見も聞きますが、
マスコミや野党というのは、権力者の横暴を防ぎ、律するになければならない存在で、
私はこれでいいと思います。
権力を持つ者は圧倒的に強いのです。
多くのカネも人も指示一つで動かしているうちにだんだん横柄になり、
いつしか私利私欲で無理非道を押し通すのは、権力を持つ者の常套です。
それでも周りは文句を言えず、いつの世にも権力におもねる者は多く、
許され、おだてられているうちに慢心が肥大化し、
だんだん自分がこの国の歴史上なくてはならない人物のように錯覚します。
いわゆる「権力の魔力」というものです。
「自惚れるなよ」と自己を律しようとしても、無駄です。
必ず自惚れます。
自分で自分のブレーキをかけることなど誰もできません。
だから自分を批判してくれる声がなければ、必ず脱線します。
権力者の慢心、横暴という萌芽を早々に摘む意味でも、
野党の追及、マスコミの監視は、必要でしょう。
これが何も言えなくなったら、民主主義は瓦解します。
隣の中国を見ても、習近平が終身、国家主席として君臨するために憲法を改定したり、
政府の悪口を言わないよう、メディアやSNSを規制したりしていますが、
日本があんな国になっては大変です。
ゼネラルモーターズ(GM)を世界一の企業にしたアルフレッド・スローンは
会議の際、反対意見を重んじたことで知られます。
「会議のメンバーは、力のある人によく思われたく思い、
その人の意見に同意してしまうので、会議は活性化しない
それを防ぐのは、よく検討された反対意見だとの存在だ」との信念でした。
鉄の女と呼ばれた英国のマーガレット・サッチャー元首相は生前、
改革を成し遂げるために最も必要なものは何だったかと問われ、
「政権交替が可能な良い野党の存在」と答えています。
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