【因果の道理(3)】
「あの女のせいでオレの人生、無茶苦茶にされた」
と離婚した妻のことを悪し様に罵る男がいます。
母親に、いかに自分の妻が悪かったか、を延々としゃべり、
聞く母親も母親で、「お前が気の毒だ」と一緒になって元妻を罵る。
こんな会話は聞き苦しいものがあります。
確かにその人の言うような奥さんだったのでしょうが、
それでもこんな男は「見苦しい」の一言です。
自分のことを棚に上げて、
相手のせいばかりにしているのですから。
だいたい「あの女のせいでこんな目に」と言っていますが、
そんな人を選んだのは、どこの誰か。
その彼女がどんなにひどかったとしても、
その人を好きになったのも、結婚しようと決めたのも、
自分が決めたことでないですか。
その女と結婚しなければ良かっただけのことです。
その女がどんなにひどくても、他の男は苦しんでいません。
苦しんでいるのは「その男」だけです。
なぜか。
他の男はその女を選ばなかったからです。
選ばない方がいい、と判断したからでしょう。
しかし自分は選んだ、
だから自分だけがそんな目にあった、
それが原因です。
ならば選んだ自分の頭を叩かなければならないところでしょう。
結婚するなら、すべて自己責任と、覚悟を決めるべきです。
もっと言えば、結婚したその女性も、
その男でなければ、悪妻とならなかった可能性もあります。
選んだのも、悪妻にさせてしまったのも、
結局その男の力量だった、ということです。
先回は仕事での左遷、今回は家庭の離婚、
いずれも人生の苦難に際して、
「一切は己のまいた種、自因自果ですよ」
と説かれるお釈迦さまの教えを話しをしてまいりました。
苦難の時に人のせいにせず、
自因自果の仏説を確と受け止めるのは、
とても難しいことです。
しかしそこで覚悟を決め、因果の道理を受け止め、
己の選択、決断に責任を持つようになれば、
人生は必ず好転していきます。
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