親鸞に学ぶ幸福論

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ゴーン氏解任に一休の歌をおもう

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【法鏡(1)】


自分へ対する人の評価を心を素直にしっかりと聞き、

自分自身を見つめていくのは大切な心がけです。

しかし人の評価が、本当の自己を映し出す鏡となり得るかというと、

仏教の答えは「否」です。

見る人の都合によって人の評価はコロコロと変わってしまうからです。

 

禅僧一休は、それをこう詠んでいます。

「今日ほめて 明日悪く言う 人の口

 泣くも笑うも ウソの世の中」

今まで「いい人だ、すごい人だ」とほめていたと思ったら、

何かあると一転、手のひらを返したように

「悪い奴だ、追い出せ」とそしる、

人の評価とはそういうものだとの、辛辣な歌です。

 

たとえば最近ならカルロス・ゴーン氏。

約20年にわたって日産のトップに君臨してきた彼の逮捕・会長解任は世界に衝撃を与えました。

直ちに設けられた日産の西川社長は記者会見で

「独断専行が目立ち、弊害は大きい」と述べました。

 

経営破綻の瀬戸際にあった日産を大胆なリストラでV字回復に導いた時は、

カリスマともてはやされ、

その経営手腕は「迅速果断」と衆目を集めました。

それが今や一転「独裁」「私物化」「社員のイエスマン化」など散々です。

 

「迅速果断」か、「独断専行」か、果たしてゴーン氏の実像はどちらなのか。

結局は彼の、反対意見も押し切り、物事を素早く決断し、実行する姿が

上手くいっているときは「迅速果断」と評価され、

上手くいかなくなると「独断専行」と批判された、ということなのでしょう。

もともと「独断専行」の人だったのが、

都合がいいときは「迅速果断」に見えた、とも言えますし、

常に「迅速果断」がモットーの人が、

都合が悪くなると「独断専行」に見えてきた、とも言えます。

 

人の評価は常にこんなものです。

その人がいると自分にとって都合が悪い、

本音を言えばいなくなってほしい、

いわゆる嫌いな人の場合、

だまっていれば「無愛想」「気遣いがない」とされ、

しゃべれば「口が軽い」「おしゃべり」「無神経」とされ、

礼節をわきまえてしゃべると「巧言」「へつらい」とされ、

何かすれば、余計なことをしやがって、と言われ、

しなければ、人にばかりさせる、と言われます。

 

逆にその人がいると自分にとって都合が良い人、

いつもそばにいてほしい重宝な、

いわゆる好きな人の場合、あらゆる言動が良く見えてきます。

だまっていれば「謙虚」「落ち着きがある」とされ、

しゃべれば「楽しい人」「積極的」「頭の回転が速い」とされ、

礼節をわきまえてしゃべると「気遣いができる」「大人」とされ、

何かすれば、やる気があると言われ、

しなければ、着実である、と言われます。

 

一休の喝破したとおり、

「泣くも笑うも ウソの世の中」です。

 

 

 

 

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