親鸞に学ぶ幸福論

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人生の黄昏時に忍び寄る孤独感

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【老苦(1)】


孤独という字は「孤」と「独」という二つの言葉からできており、

両方とも「一人ぼっち」という意味です。

ただ漢字の意味合いからすると、

親がいない状態を「孤」といい、

子どもがいない状態を「独」といいます。

 

終戦を迎えた頃の日本は、

戦災で親を失った孤児たちが町にあふれ、

『火垂るの墓』のような悲劇が全国各地でありました。

しかるに戦後70年経った今日では、

「孤」よりも「独」、一人ぼっちの高齢者が大きな社会問題になってきています。

「独居老人」「孤独死」といった暗い言葉もよく耳にするようになりました。

今後ますますこの問題は深刻さを増すでしょう。

 

連れ合いや家族、健康を失い、孤独に苦しむ人の様子が

仏典にもこう説かれています。

『父は母を先立て、母は父を先立てて、

獨(ひと)り空房を守り居るは、

なお孤客の旅寓に寄泊するが如く、

常に恩愛の情なく、復た談笑の娯(たのし)み無し』

(老いた親のどちらかが先立てば、家の中で終日、独りぼっちだ。

旅人が見ず知らずの地で一人で宿を取るようなもので、

そこには心を通わせる人もなく、談笑の楽しみもない)

 

国立社会保障・人口問題研究所の調査結果によると、
 
「日ごろのちょっとした手助けでたよれる人がありますか」

という問いに、65歳以上の一人暮らしの男性の約30%が「いない」と答えています。

さらに介護や看病で頼れる人はいますか、という問いには、

男性58%、女性45%が「いない」と答えています。

普段の会話の頻度も男性の15%が「二週間に一回以下」と答えています。

 

老いが進行するにつれ人は、

家族や伴侶、友との死別、経済的困窮、病気など

一つ、また一つと喪失体験を重ねていくのは、

衰えた心身にはあまりにもキツい出来事です。

しかもその喪失の痛みを分かち合える人もすでにいない、

傷ついた自分を気にかけてくれる人もいない。

そんな現実に絶望すると、

自分さえ大事に思えなくなっていくのでしょう。

 

お釈迦さまは人間の普遍的な四つの苦しみ『四苦』の一つに、

『老苦』を挙げられています。

文字通り、「老いる苦しみ」です。

現代人は人類史上かつてない「老苦」との、

長く困難な戦いに直面しようとしているのかもしれません。

 

 

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