親鸞に学ぶ幸福論

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青少年の自殺が問題提起するもの

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【人身受け難し(2)】


先回に続いて「9月1日問題」をお話しします。

「9月1日問題」とは、一年間でダントツに子供の自殺が多くなる9月1日の子供の危機をいいます。

 

子供が「死にたい」と言うと、

言われた親は胸のつぶれる思いがします。

つい感情的に「ダメだ」と頭ごなしに言ってしまうものです。

親の気持ちからすると「こんなに大切に育ててきたのに」「こんなに愛してきたのに」と

裏切られたような気持ちになるのでしょう。

それで「とにかくダメだ」と声を荒げてしまうのですが、

この言葉は世の識者によれば、「得策ではない」とのこと。

 

子供からすると「ダメだ」と言われたら「何でダメなの?」と返してくる。

返さなくても、心で思っている。

自殺がダメなことぐらいは子供も頭では知っているのです。

「自殺はダメだ」と学校でも親からも何度も聞かされますから、子供もダメなことだと言葉では知っています。

家族にも迷惑かける、周りにも辛い思いをさせるのもわかりますから、

子供でもダメなことだと思っている。

だけど「死にたい」。

「いやダメなんだ」「でも死にたい」

そういう葛藤を繰り返し、何度も眠れぬ夜を過ごしてきたその結果、

ついもらしてしまった「死にたい」なのですから、

そんな子供に頭ごなしに「ダメだ」と言えば、

悶々と悩み続けた「何でダメなの?」との問いが、口について出てくるのです。

そう言われた時どう答えますか。

 

「人命は尊いからダメなんだ」

「かけがえのない命なんだから、そんなことしてはいけない」

と言う人もあります。

「限られた一日一日なんだから、大切に」とか

「生命は何兆分の一の確率の奇跡的で神秘的なものだ」とか

「あなたの今日の一日は、昨日死んでいった人がどうしても生きたかった一日なんだよ」とか、

言い方はいろいろありますが、「人命は尊い」と言葉を換えて言っているのです。

そう言われると子供はこう反問する、「なぜ尊いの」と。

子供も命が尊いという言葉は知っています。

「人命は地球よりも重い」

「人間は生まれながらにして犯しがたい尊厳を有している」

こういう言葉も聞いてます。

でも思うのです。「なんで尊いんだろう」と。

かけがえのない尊い命なんだよ、と言われて、

そうだな、と思えればいいのですが、

そう思える心があるだろうか

命は尊い、人命は尊厳であると言葉としては聞いていても

本当のところ何で尊いんだろうか、ここがかわからない。

だから「人命は尊いから自殺はダメだ」と言うと

「何で尊いの?」と返ってくるのです。

 

なんで生きる事は素晴らしい事なのか、と問われて

「こうだから素晴らしいんだ」

「こういう理由で人間が生きるのは素晴らしいんだ」

と主張できる人はあるでしょうか。

 

だいたい命は尊いと答えている大人は、

そんなに1日1日の命をかけがえのないものとして大切に生きているだろうか

目覚まし時計で無理矢理起こされ「あーあ、もう朝か」と何度ため息をついたことか

日曜日の終わりには「あーあ、また月曜日か」とどれだけため息をついてきたことだろう、

毎日毎日をかけがえのない大切な日々だと思って過ごしている人はどれだけいるだろうか。

一年間における10代の自殺が550人に対し、

その親の世代、教師の世代である40代の自殺は3800人です。

命を尊いと思えない大人は子供以上に多いという統計です。

 

「なんで命は尊いのか」

「なぜ人は生きねばならないのか」

相次ぐ青少年の自殺は、私たち人間の生きる意味は何なのか、最も本質的なことを問題提起しているのです。

 

 

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