【布施(1)】
南アフリカの優勝で幕を閉じたラグビーワールドカップ、
日本中が盛り上がりました。
話題になった一つが、
敗れたチームが試合後に花道を作って勝者を称える「ノーサイドの精神」です。
多くの日本人が感銘を受けました。
「ノーサイド」の精神とは、
戦意むき出しでぶつかり合っていた男たちがノーサイドのホイッスルが鳴ると、
敵も味方もなく健闘をたたえ合うラグビー精神のことです。
ラグビーだけでなく、スポーツを見ていて心打たれるポイントの一つはここです。
ボクシングでもゴングの前は鼻を突き合わせてにらみ合っていた両者が
決着がついた後、抱き合って相手に感謝の言葉をかけます。
オリンピックでも微妙な判定で負けてしまい、悔しくて号泣していた選手が、
それでも観客への敬意を忘れずチーム全員で一礼したり、
対戦相手と握手したりする姿に感銘を受けます。
またこれはスポーツだけではありません。
アメリカでは選挙の際、落選した候補が勝者に電話して祝福するという伝統があります。
敗者が負けを受け入れられなければ円滑な政権運営は容易ではないからです。
これも一つのノーサイドの精神といえるかもしれません。
国家間でもビジネスでも、あるいは最小の単位では夫婦の間でも、
さまざまなこじれやぶつかり合いがあり、
一方にとって認めがたい、おもしろくない決着がついたりすることもあるのですが、
そんな時、いつまでもそれを引きずり、恨み言を繰り返すのではなく、
現実を受け入れ、ノーサイドの精神を発揮すれば、
どんなにか世の中は住みやすくなることと思います。
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