親鸞に学ぶ幸福論

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真の先覚者と仰がれる政治家とは

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【為政者(1)】


日韓関係がぎくしゃくしていますが、

両国の世論が「向こうが頭を下げない限り、別に無理に仲良くする必要はない」と反日、嫌韓の風潮が強いので、

安倍首相も文大統領も自分から歩み寄ることはできない状態です。

世論の動向は、選挙を意識する政治家である以上、敏感にならざるを得ませんが、

大衆に迎合するだけなら、それはもう指導者とはいえません。

真の政治家なら政治生命を辞す覚悟で断行しなければならない時もあります。

 

1937年に日中戦争が起きた当時、

「傍若暴虐な中国をこらしめる」のスローガンの下、

世論の沸騰ぶりはただならぬものでした。

以下は文藝春秋社が発行した雑誌の読者の声です。

「もはや躊躇する猶予なしに徹底的にがんとやってもらうことです」

「徹底的に支那軍をこらしめるかなめあり」

新聞、雑誌、ラジオなどからは「こらしめる」という言葉が世に踊り、

盛んに国民大会が開かれ、先勝の報が届くたびに提灯行列が街を埋めました。

 

文化人も積極的に戦争に加わっています。

林芙美子は「戦線は美しい」と褒め称え、

敵兵を堂々たる一刀のもとに斬り殺す場面に

「こんなことは少しも残酷なことだとは思いません」と綴っています。

庶民も文化人も熱に浮かされていた時代でした。

 

当時も冷静な人はいるにはいました。

外務省の局長であった石井町太郎氏は「中国をこらしめる」スローガンに

「独りよがりの声明だ。日本人以外には誰も最もというものはあるまい」

と日記に書きとめていますが、外務省の局長の弁として国民や議会に向けて発言したものではありません。

私的な日記に留めているのみです。

多かれ少なかれ石井氏のように憂いていた人はあったでしょうが、

おそらく世論の熱狂はそういう意見を公に述べることを許さなかったのでしょう。

その熱狂の渦はやがて太平洋戦争へと進んでいくのです。

 

人間は誰しも周囲の目を気にし、怖れる気持ちもあります。

やらなければならないと分かっていても、非難されるようなことはしたくない、

それで信念を曲げ、周りに同調し、安全な道を選び、人生を終えていきます。

そんな人ばかりの中、国家百年の計に立ち、

「百万人往けども、我往かず」

身命を賭して信念を貫く指導者こそ、真の先覚者と仰がれるのでしょう。

 

 

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