親鸞に学ぶ幸福論

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自殺するのもその人の意思なら仕方ないよね、という主張に思うこと

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【人身受け難し(1)】


日本の自殺者は年間約2万人、

自殺率は先進諸国の中で最も高く、

未遂となるともっと多く、約53万人です。

その53万人にはそれぞれ家族や友人があるでしょうから、

それらの人たちの今後の人生にも大きな影響を与えます。

さらに言えば、実際に実行して未遂する、とまでいかなくても、

「こんなのなら死んだほうがましか」と思い詰める人はどれだけいるかわからず、

今この文章を読んでおられる方の中には「それは私だ」という方もおられるでしょうし、

自分がそうでなくても、身近な人がそういう状態になっている可能性はあります。

「自殺」は現代の日本に生きる私たちが避けて通れない、

「今そこにある」問題といえましょう。

 

自殺に対して

「そうなってしまったことは気の毒だけど、最終的には本人が決めたことだから仕方がないよね」

という考えを持つ人が少なくありません。

「死が別に悪いとは思わない」

「死にたい人は死んだらいい、それも一つの権利だ」

ともよく語られます。

 

しかしその「本人の判断」というのは、冷静なものではない場合がほとんどです。

WHOがまとめた統計によると、自殺者の9割以上が鬱病、統合失調症、薬物依存であり、

冷静な判断が判断力欠く精神状態だそうで、

自殺に至るまでの過程で、「トンネル・ビジョン」と呼ばれる心の視野狭さくが起こっており、

その状態が数カ月も続いていくと、さらに視野が狭くなり、

「私はもう死ぬしかない」という気持ちに追い込まれていく、というのです。

 

ビル火災に巻き込まれ、脱出できなくなり、熱さに耐えかねて窓から飛び降りる人が、

「飛び降りたかった」のではないように、

自殺する人は「死にたかった」わけではない、

今の苦しみに耐えられず、精神的に追い詰められ、客観的な判断ができなくなってしまったのです。

ならばビル火災で飛び降りる人がないよう防火対策を講じなければならないよう、

自殺に至ってしまう前に、サポートすることが重要になってきます。

 

ちなみにお釈迦様は「自殺したい」という人にどう応じられているでしょうか。

お釈迦様が托鉢中、一人の娘が川辺で石を袂に入れているのを見かけられたことがあった、

入水自殺しようとしているに違いない、とお釈迦様はわかられた、

と始まるエピソードが仏典にあります。

さてお釈迦様はこのシチュエーションでどうされたでしょうか。

娘に何を言われたのでしょうか。

そのときのお釈迦様の言動を通して、

仏教の教えを知っていただく一助にしていただければと思い、

ある方に最近テレワークで話題のzoomで話をした内容を公開動画にしました。

https://www.youtube.com/watch?v=pVr_HnxIBbc&t=585s

どうぞご視聴ください。

 

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