親鸞に学ぶ幸福論

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リーダーの責務はあまりに重い

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【生死の苦海ほとりなし(1)】

 

外出自粛、休業要請をしないとコロナ禍が拡大し、医療崩壊を招き、命が守れない。

さればといってこのまま自粛要請が続くと、生活できなくなり、やはり命が守れない。

どちらかを立てれば、どちらかの恨みを買うことになります。

休業要請するなら補償せよ、と政府は批判されますが、

その補償金が将来の国民の税金になって生活にしわ寄せが来たとき、

やはりまた政府は批判されるでしょう。

 

どうしたらより多くの人の生命と生活を守れるか、

どこに資源を集中させるべきか、上に立つ者は選択しなければなりません。

「選択する」ということは、守れない人が出てくることになります。

その人たちから見たら、そんな政策を決めた者は憎悪の対象です。

「なぜ私たちのことを考えてくれないのか」と

家族や社員を守るために必死に窮乏を訴えてくるでしょう。

怒りをぶつけてくることでしょう。

しかしその都度、情に動かされていたら、政策を実行することはできなくなります。

誰にでもいい顔していたら、どの方角にも舵を切ることのできないリーダーです。

恨みを買うのが嫌なら何もしないことですが、それはリーダーとしての職務放棄です。

 

大所、高所に立てば、ある面、非情にならざるを得なくなるのはわかります。

私は一庶民ですし、官僚でも管理職でもない、一個人事業主なので、

政治家の非情さが嫌だし、無神経さにも憤りを感じ、怖いとも思っていますが、

それでもあの立場に立って考えてみれば、その苦労、精神的なストレスは尋常ではないだろうな、と想像がつきます。

たいていの人は神経がやられてしまう仕事ではなかろうか、と同情もしてます。

 

「治世の能臣、乱世の姦雄」という言葉がありますが、

コロナ禍で乱世とも呼ぶべき事態、

果たしてプーチン、トランプ、習近平、安倍、メルケルといった各国のリーダーで、

後世の人が英雄、姦雄と呼ぶような人物があるのでしょうか。

リーダーの決断はことのほか重く、しかも彼らは孤独です。

取り巻きのブレーンは軍事や経済の分析をしてはくれますが、

最終的に決断するのはリーダーであり、全責任をとるのもリーダーです。

プレッシャーは、いかほどか。

重い責任に押しつぶされない強靱な精神力がなければ、

とても一国のリーダーなど務まるものではないと思い知らされます。

 

 

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