親鸞に学ぶ幸福論

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おうむの法則が世を明るく照らす

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【言辞施(4)】

 


「おうむの法則」をご存じでしょうか。

「オームの法則」ではありませんよ。

「オームの法則」は中学生だか高校生だかに理科の授業で習いましたが、今回お話しするのは「おうむの法則」。

相手の言葉におうむ返しで応えることで、人間関係がうまくいくという法則です。

 

「今日は暑いですね」「本当、暑いですね」

「疲れますよね」「本当、疲れるんですよ」

と同じことを言っているだけなんですけど、これが結構大切で、「暑いですよね」の言葉に何も返さないと会話がそこで止まってしまいますし、「自粛大変ですよね」に「大変ですね」と言わないと、またそこで会話がなくなってしまいます。

「こういうことがあったんですわ」「そういうことがあったんですか」と相手の言葉をそのまま繰り返すだけでもそうとうこれまた潤滑油になるのです。

 

科学で習ったオームの法則は私の実生活では役に立たないし、これからもたぶん知らなくてもいい感じがしますが、おうむ返しの法則は私の人生で非常に役に立っており、知っておいてよかったと思います。

 

3回にわたってお釈迦さまが教えられた数々の善い行いの一つ『言辞施』について、特に些細な言葉の大切さをテーマに話をしてきました。

「あいさつ」「二言あいさつ」「おうむの法則」
他にも言葉の親切はいろいろあると思いますが、日常生活の意味のない会話というのが、必要となってきます。

面倒くさいですが、大事なことです。

職場でも家庭でも仲の良い職場、家庭は、たいていそういう意味のない言葉が飛び交っているものです。

 

言葉一つ心掛けているだけで人生は変わります

「舌三寸 身を生かし、身を殺す」

この舌で何を言うか、その使い方を間違えて、大臣なら辞職しなければならない、社員なら解雇される、その余計なこと一言言ったがために、今まで築き上げた立場や信用を台無しにした、そういうことは往々にしてあります。

言葉というのは怖いものです。

台無しにまではならなくても「あの人にあの時あんなこと言われた、あれだけはもう忘れられない」と、言葉がその人を傷つけて何年経っても忘れられないこともあります。

一方でまた「あの時、あの人からああ言ってもらったことは一生忘れられない、今の自分の支えになっている」という言葉もあるのです。

 

その点、言葉はお金よりも重いといえるかもしれません。

お金は使ったらなくなってしまいますが、言葉はその人の心にずっと残るからです。

だから言辞施というのは馬鹿にできません。

言葉を施す人は人に幸せを与え、自らもまた大きな幸せを手にするのです。

 

 

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