親鸞に学ぶ幸福論

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リアリティ番組での炎上を仏教の視点で語る

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【悪口(1)】


リアリティ番組に出演した女性が視聴者からの誹謗中傷を苦に自殺する事件が起き、大きな波紋を呼びました。

彼女のSNSには心ない誹謗中傷が毎日100件も続き、追い詰められていったようです。

実はこのたびのような事態はすでに前々から懸念されていました。

リアリティー番組発祥のアメリカでは21人のリアリティー番組出演者が、視聴者からの誹謗中傷により自殺しているからです。

 

SNS時代の今日には「炎上」という言葉をよく耳にするようになりました。

ふだん人の悪口を控えていても、ネット上でみなが口をそろえて非難し始めると、この件においては、この人については、何言ってもいいんだ、と一気呵成に非難がエスカレートする現象です。

停められている自転車のカゴに心ない一人が空き缶を入れると、他の歩行者も次々と入れ始めてゴミ箱と化すように、「みんな言っているから」「自分だけじゃない」とためらいがなくなり、やがて誹謗中傷の大合唱となるのです。

このリアリティ番組の事件では、本人が亡くなったとたん、誹謗中傷していた人たちは、自分のコメントをあわてて削除していったそうですね。

急に自分の発言が怖くなったのでしょう。

良心の呵責を感じたのか、名前を特定され責任を誰かから追及されるのをおびえたのか、いずれにせよもっと自己の発言に重い責任を持たねばなりません。

言葉は重いのです。

発するときには覚悟が必要です。

 

仏教に「語殺」「舌刀」という言葉があります。

言葉は人を殺す、舌は刀となって相手を斬りつける、ということです。

武士は常に肌身離さず帯刀していますが、その真剣白刃を抜くときは覚悟を決めたときだけです。

ここで差し違えてもいい、と決めたときだけ。

言葉はそれだけ重い、のです。

 

 

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