【精進(1)】
「もうだめだ」と挫折した時、私たちはどう立ち直ればいいのか、
登山家の姿から学ばされます。
登山家は、どの登山ルートにするか、どこで野営をするか、
用意周到な計画を立て、万全な準備の下に出発します。
ところが山の天気は変わりやすく、
雪崩や落石など不測の事態も起き、
当初決めた登山ルートを断念せざるを得ないケースも多々あります。
そのとき登山家の決断は早く、
この登頂ルートは難しいと決断したならば、すぐさま違うルートを探します。
「とてもこの道は登れない、もう俺はだめだ、せっかく計画を立てたのに」
とその場でひざをかかえて絶望する登山家はいません。
彼らは登山の目的は「頂上」であって、
「この登山ルートでなければならない」ということではないと知っているからです。
私たちの人生も決して一つのルートではありません。
「挫折した」とは「この道はこれ以上無理だ」ということであって、
ほかの道はまだまだあります。
肝心なのは頂上(幸福)に至ること。
思い切ってルート変更したら結果的により早く頂上(幸福)につける、ということはいくらでもあるのです。
このたびの東京オリンピックでもそうです。
メダルを目指して満を持して臨んだものの、予選敗退したアスリートもいました。
マイクを向けられながら「信じられない」と顔面蒼白の姿が痛々しかったですが、無理もありません。
5年間周到な準備を積み、臨んだ舞台だったのですから。
しかし挫折してもそれをばねにまた3年後のパリで飛躍するかもしれませんし、
アスリートとしては年齢的にこれで終わりだとしても、
人生はまだまだずっと長く、この度の挫折がきっと生かされるときもあるはずです。
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