親鸞に学ぶ幸福論

「そんなにしてまでなぜ生きねばならないのか」はっきり示した、メールdeで学ぶ仏教教室です。無料メール講座が好評です。受講者4000人。

同じ屋根の下で暮らす苦しみ

 

 

【愛憎

f:id:kikuutan:20210208161831j:plain


(1)】


「怨憎会苦」という苦しみがある、とお釈迦様は説かれています。

嫌いな人、苦手な人と会わなければならない苦しみのことです。

 

「今日もあの人に会わなければならないのか」

と思うと、朝からため息が出てくる。

「あーあ、またあの人に何言われるのか」

と思うと、道中も胸が重い。

そんな経験のある人は多いことと思います。

 

「あの人が行くなら、私は行かない」と旅行を断ったり、

「あの人が受講するならば、私は出ない」と言ったりする人があります。

中には「あの人がいる部屋にはいたくないから行きません」とまで言う人があります。

 

嫌いな人が部屋にいるだけで耐えられず、気持ち悪くなってくる、ということなんですが、

私自身、そこまで人を嫌いになった経験がないので、

「別にその人が部屋にいても、 言葉を交わしたり、視線を交わしたりしなければいいじゃないですか」

と言うと、

「嫌いな人の吐いた息を吸うのが嫌なんです。

 吐いた息が部屋の空気と混じって自分が吸っているかと思うと、虫唾が走るんです」

と言われました。

 

そんな嫌いな人がもし上司だったらどうなるのでしょう。

「嫌いだから職場に行きません」

と言ったら、たちまちリストラにあうんだし、生活できません。

やはり鼻つまんででも、出勤しなければなりません。

 

もし嫌いな人が夫だったらどうなるのでしょう。

「なんで夫が、嫌いな人になるの?

 好きで一緒に生活したいと思った人じゃないの?」

と思われる人もあるかもしれませんが、

そこは「愛憎一如」という言葉が仏教にあるように、

よくあることなのです。

 

「愛したのに、大切にしたのに、こんな人とは思わなかった」

と失望すると、余計に憎しみがわいてくる、というのです。

とことん愛しただけ、その想いが報われなかった時に、

顔も見たくないほど憎しみがつのるといいます。

 

「妻の顔を見るだけでムカムカする」

「夫のいる部屋の空気を吸いたくない」

という夫婦は、昨今珍しくありません。

「怨憎会苦」

職場でも家庭でも、生きてゆく以上、

この苦しみは避けられません。

 

科学がどれだけ進歩しても、

政治形態が変わろうと

もう変わることのない

人間の普遍的な苦しみの一つといえましょう。 

=======================

仏教を分かりやすく体系的に学べる全20回の無料メール講座です。
おもしろそうだなと思われた方はこちらから登録できます。
登録解除もいつでも自由なので、一度お試しに覗いてみてください。

=========


仏教の教えをわかりやすく体系的にお話する

20回の無料メール講座好評配信中。