■『卑下慢』という言葉があります。
仏教では、私達の自惚れ心を『慢』といいます。
いろいろの自惚れ心を7つにわけて、
七慢といわれますが、その中の1つです。
卑下しながら、自惚れる、この卑下慢とは
どういうことでしょうか。
■「わたしほど、悪い者はおりません。」
と頭を下げている時に起きてくる、自惚れ心です。
「私がやりました。私が悪かったんです。」
と自らの非をわびた時に、同時に出てくる心が、
「どうだ、こんなに自分の非を認めることのできる、
謙虚な者は他にいないだろう。
このヘンがオレの人間的に立派なところだだよな。」
と、内心一人ニンマリします。
そして、自らの非を認めようとしない人を見下げて、
「なにお前威張っているんだ。もっとオレみたいに謙虚になれよ」
と、心中、その人以上にふんぞり返っているのです。
■職場でトラブルが発生した。
「コレやったの、誰??」と追求されたような際、
(どちらかというとあいつの過失だよな・・)
(いや、自分にも非がない、というわけでもない・・・かな)
こんなシチュエーションありますが、
あなたならどうしますか。
「はい。すみません!私が失念しておりました。」
自分を棚に上げて、人の非を責める人が多い中、
こう潔く自分の非を認めるのは勇気の要ることです。
なかなかできることではないです。
■しかしこのように謝罪する時に、
同時に出てくる心を見逃せない。
(こうしてお詫びできる自分は偉いなあ)
(なかなか誰にでもできることでないぞ)
人に向かっては
(なんでオレみたいにお詫びしないんだ、
どちらかというとオマエの責任大きいぞ)
自己の謙虚さも自惚れの元になる、この心を
『卑下慢』とお釈迦様は説かれています。
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