4年前、仙台市に住む19歳の予備校生が
入試試験を流出させる事件がおきました。
「起きるべくして起きた」事件
といえるかと思います。
この事件で大学側は管理体制の甘さを露呈しました。
科学技術の進歩が早くて
それに臨戦即応する管理体制は追いつかないのでしょう。
今回の事件で思い出した先輩の言葉があります。
「机の上に公金を置いて、
その場を離れるのはなぜ問題か。
それを見た人に悪を作らせるからだ。」
自分にない発想に驚きました。
【盗んだ者も悪いですが、
盗もうという気持ちを起こさせるきっかけを作った者が悪い。】
これも仏教の教えから出てくるものだと、今は分かります。
人は弱い。
悪を作る縁があれば、なびいてしまう。
ならば悪い縁を作らないことが大事になってきます。
誰もいないところに
何枚もの1万円札を無造作に置かなければ
「盗もう」という気持ちを起こさなくて済むのですから。
■仏教では人間の心を『機』といいます。
心がなぜ機械の『機』という字が使われるのでしょうか。
すべての機械は
外から働きかけられて動き出します。
ちょうどそのように
わたしたちの心も外からの作用によって、
どうにでも動き出すから
『機』と言われます。
受験の不安、ケータイ機能、ヤフー質問箱、監視員の不備など重なって、
19歳の少年の心が、そちらの方向に動いてしまったのでしょう。
受験生が変な気持ちを起こさないよう、
スマホやネットの技術革新に伴い、
大学側が周到に準備してもらいたいものです。
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