【人身受け難し(4)】
識者の中には、AI(人工知能)の神格化を恐れる声も
あがっています。
政治家がプログラムをいじって、
恣意的な結果を出せるにもかかわらず、
「これはAIに基づいた判断だ」といえば、
反論しにくくなり、その主張が通ってしまう世の中になるのでは、
という危機感です。
ちょうど権力者が巫女や預言者と結託し、
「ご神託があった」として、自分の主張を通そうと
するようなものです。
歴史上、何度も繰り返されてきたことが、
今度は「AIのご神託」となって表れるのではないか、
という危惧です。
確かにAIの暴走を危惧するSFもよりも、
当面すぐに起きてくることは、AIを用いて、
私腹を肥やそうとする人間の暴走です。
本来、科学技術は良いものでも悪いものでもありません。
「ナイフはパンを切ることができるが、人を殺すこともできる」
ナイフ自体に善し悪しはありません。
それを使う人間の心によって、便利な道具ともなり、凶器ともある。
それと同じで、AIが恐ろしいというよりも、
AIを利用する人間の心に怖ろしい鬼が棲むのです。
釈迦は、人間の【欲】と【怒り】と【愚痴】を、
青鬼・赤鬼・黒鬼と教えられています。
こんな時代だからこそ、一人一人が自己の心を真面目に見つめ、
どうしたら鬼の心を持った私たち人間が幸せになれるか、
考えていかねばならないのでしょう。
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