親鸞に学ぶ幸福論

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悪口を言われてクヨクヨした時に思い出したい思考法

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【悪口(3)】

 

悪口を言われると、つらいですよね。

ちょっとなんか言われても、すぐクヨクヨしてしまいます。

食欲も落ちますし、夜も寝付けなくなるし・・・。

職場や、家庭や、学校で悪口を言い触らされ、

苦しんだ経験は皆お持ちかと思います。

そこで今回と次回とで、悪口を言われてつらい時、

その心が軽くなる2つの仏の智恵を紹介いたします。

 


その1つは「向上のご縁とする」こと。

2つ目は「受け取らない」こと。

今回は1つ目の「向上のご縁とする」についてお話しいたします。

 


「私がAさんに悪口を言われた」ということは、

「私の短所をAさんが指摘してくれた」といえます。

どんな人にも長所と短所がありますが、

自分の短所、欠点を、人にはよく見えても、

自分自身は気付かないことが往々にしてあります。

気付いていたとしても、軽視しがちです。

相当痛い目に遭って初めて気付くことが多いのですが、

痛い目に遭わないうちに、転ばぬ先の杖とばかりに

自分には気付かない短所を、

ご親切にAさんは教えてくれる存在ともいえます。

 


Aさんが自分に悪意を持っていて、

だから短所をめざとく見つけ出し、

人にもそれを針小棒大に言い触らしているのかもしれない。

でも指摘していること自体は、確かに一理ある、と思ったら、

そこを直して、より向上できるということです。

誰からの言葉であろうが、「改むるにはばかることなかれ」で、

直して向上した方が、自分にとって得なのですから。

 

親鸞聖人の教えを正確に、日本全国に伝えられた方が

蓮如上人ですが、その蓮如上人が悪口について、

こう言われています。

「自分の前では言わず、陰でこそこそと自分の悪口を言う人が

あれば、腹を立てるのが普通だ。

しかし、私はそうは思わない。

私に面と向かって言いにくい批判があれば、

陰でもよいから言ってくれ、

それが回り回って自分の耳に入ったら反省して直すから」

 


普通なら悪口が回り回って聞えてきたら、

「ふざけるな!陰でこそこそ悪口言いやがって!

言いたいことあったら堂々とおれの前で言え」

という気持ちになって当然です。

ところが蓮如上人は

「批判というのは、その人の前ではいえない。

まして年齢も重ねて、立場もある私に言ってくれる人はいない。

だから私は自分の悪いところにも気づけない。

言いにくかったら陰ででも批判してくれれば、

それが回り回ってやがて私の耳にも入ってくるだろう、

それを聞いて直すから」

と言われています。

 


この言葉で思うのは、蓮如上人という方は、

向上心の塊のような方だったんだなということです。

日本中の人から「上人さま」と尊敬され、何百人という弟子を持ち、

普通なら完璧な人間のように自惚れてもおかしくないですが、

上人は「少しでも足りないところを改めていこう」と

常に前進された方だったんだな、と深い感銘を受けました。

こんな蓮如上人だったからこそ、人々はさらに慕い、

尊敬していったのでしょう。

 


蓮如上人だけではありません。

頭角を現す多くの成功者は、

「批判する人たちの意見には、

価値のある重要な暗示を含んでいる可能性がある」

と語ります。

○「腰をすえて悪いニュースに耳を傾けるのです。

  うまくいっていることに、私は関心がありません」

   カルロス・ゴーン(ルノーCEO)

○「バッドニュース・イズ・ファースト」

   鈴木 敏文(セブン-イレブン・ジャパン会長)

○「悪い情報はゴシップでも上げてこい」

  奥田 碩 (第8代トヨタ自動車社長)

 


たとえ悪口が誤解によるものであってでも、

向上のご縁にはできます。

こういうことを言ったり、やったりすると、

誤解を招くんだな、不審を抱く人がいるんだな、

ならば今後はこうしてみよう、と学習できます。

 


ではまったく向上のご縁にできない、

ガラクタのような悪口はどうするか。

それについては、「受け取らない」という、

もう一つの解決法があります。

それについては次回、お話しいたします。

 

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