親鸞に学ぶ幸福論

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子への執着も愛欲の一つと説く仏教

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【愛欲(1)】


親鸞聖人は『教行信証』に『愛欲の広海に沈没す』と書かれています。

「愛欲の心が広い海ほどあり、沈みきっている親鸞だ」との告白です。

海面に顔を出したり沈んだりアップアップしている、というのではない、

完全に沈みきってしまっている親鸞だ、ということですが、なんとも赤裸々な告白です。

 

「愛欲」と聞くと、男女間の欲のことだと思いますが、

仏教の「愛欲」とはそれだけではありません。

自分の子供に対する執着も愛欲の中に入ります。

 

お隣の韓国で現職の大臣が、自分の子供を一流大学に入らせるために権力を濫用したということで辞任に追い込まれました。

日本でも2年前くらいだったか、医大に多額の献金をしたのが、

実は医学部受験をする自分の子供の裏口入学の賄賂目的だったという事例が相当数発覚し、問題になりました。

親の気持ちとしては、医者になりたいという子供の夢を叶えさせてやりたいのはわかります。

そして子どもに自己肯定感の強い、しっかりした社会人になってほしい、というのもわかります。

(まあそれも子供の夢というよりも、実態は親の強い願望なのかもしれませんが・・・)

 

しかしやっていいことと悪いことがある。

それはまっとうな社会人なら誰でもわかっていることです。

先の韓国の大臣なら法律の専門家だから、

自分のやっていることが道理に反していることくらいわからなかったはずがない、

それでも子どもかわいいという執着の前ではやってしまうのです。

自分の子供を一人、大学に押し込むということは、

その分、本来は受かっていた子供を不合格にすることになります。定員枠があるのですから。

理不尽にも落とされたその子だって医者になりたくて一生懸命勉強していたに違いない、

そして本来なら受かるはずだった。

それを自分の子供を無理矢理入れるために、金の力で努力している他の子どもを蹴落とした、ということです。

落とされた子の人生が変わってしまうかもしれない、

それでもいい、自分の子供さえ受かれば、という親のエゴ、

仏教ではその「自分さえよければ他はどうなってもいい」という心を『我利我利亡者』といいます。

『我利我利亡者』とは自分さえよければ他の人がどうなってもいい、という心、

『欲』の本性は『我利我利亡者』なのです。

 

親鸞聖人は「愛欲の広海に沈没している」自己の姿を恥じておられますが、

愛欲の広い海に沈没しているのは親鸞聖人お一人だけのことではないでしょう。

愛欲のために道理を踏み外し、他人を傷付け、

その報いで醜態をさらしている実態は枚挙にいとまがありません。

 

 

 

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