【忍辱(1)】
以前オリンピックを見ていて思ったことですが、
柔道の判定でも、物言いがついて勝者と敗者が逆転してしまったり、
体操のポイントでも抗議により総得点が入れ替わったり、というのが結構あります。
審判団の問題、とまでいかなくても
極限まで研鑽を重ねたアスリートたちのしのぎ合いなので
本当にちょっとした判定のあやとか零コンマ零何秒の差で
歴然と結果が決められてしまっています。
何年もこの時のこと一つにかけてきたのですから
「こんなことのために」と
どんなにか悔しい事態もあると思います。
そんな中でも偉いなと感心するのは、
駄々をこねたり、仏頂面でになったりせず
終われば自分を負かした相手と握手し、
インタビューでは言葉少なに「負けは負けです」と言い、
表彰台に登ればどんなに悔しくても笑顔は作るところです。
自分を支えてくれたコーチ、
オリンピックに出たくても出れなかった選手たちのこと、
応援してくれた人
いろいろな人のことを思って自己を律しているのでしょう。
人生も同じで、
いや、オリンピック以上に
ほんの些細な差で成功と失敗が決まったり
理不尽としか思えない仕打ちもたくさんあります。
そんな時にもあのオリンピック選手たちのように
「まだまだです」と前向きに受け止め、前進できるだろうか、
身を正される思いがします。