親鸞に学ぶ幸福論

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この機会に寺の坊主は本来あるべき姿に立ち返るべきだろう

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仏教に説かれる「法施(ほうせ)」と「財施(ざいせ)」についてお話しいたします。

「法施」とは「仏法を施す」と書くように、仏法を人にお伝えすることです。

仏法を皆にわかるようにお届けするのが「法施」です。

その「法施」一つに生きる人を、本来「僧侶」、または「坊主」というのです。

 


仏法をわかるように人に話すのは並大抵ではないので、

寺の坊主は法施一つに専念し、他のことをする時間はありません。

僧侶、坊主の使命はただ一つ、「法施」なのです。

 


次に「財施」とは、仏法を聞かせていただいたお礼です。

仏法を聞かせていただいた門徒(聞法する人)7が、

法施してくだされた僧侶への感謝の気持ちから、

財や物を施すのが「財施」です。

財施は、仏法を大事に思う門徒の尊い気持ちから出されるものですから、

財施を受ける僧侶は「浄財」(仏さまからお預かりした浄らかな財)と、有り難くいただきます。

そしていただいた財を、

僧侶は門徒に仏法を伝える使命を果たす「法施」のために使わせていただきます。

これが法施と財施でつながっている本来の僧侶と門徒の関係であり、

お釈迦さま以来変わらぬ、あるべき姿です。

 


では本堂の壁や瓦の修繕に、門徒がお金を出すのはどうでしょうか。

寺の本堂は、仏法を心静かに聞かせていただく大切な場所ですから、

聞かせていただく者が用意して当然です。

お釈迦さまの説法された祇園精舎や竹林精舎などは、

いずれも聞かせていただきたいという人たちの尊い志によって建立されています。

仏法が説かれる本堂の建築や修繕のために財を出すのは、

財施のご縁ですから、仏縁を深める素晴しい行いです。

 


では「本堂の壁や瓦の修繕に財施されませんか」と勧める坊主に

「また出せと言ってきた」と門徒が顔をしかめるのは、なぜなのでしょうか。

 


それはひとえに坊主が門徒に法施をするのを怠ってきたからです。

法施をしない僧侶に、人々が財施する気になれないのは当然です。

財施が少ないのは、法施が少ないから。

あくまでも法施があっての財施です。

 


精一杯、仏法を伝える僧なら、必ず影の形に添うように財施に恵まれます。

そんな僧が説法する寺の本堂なら、

屋根が崩れたのを門徒が放っておくはずがありません。

 


本堂の修復費用を各家で負担するよう「割り当て」を迫る寺に、

「なぜこんな高い負担金を出さにゃならんのか」と各地で不満の声が聞かれるのも、

法施をしないからです。

 


それでも門徒がしぶしぶでも寺にお金を出してきたのは、

「葬式の時、困るから」「先祖代々の墓も寺にあるから」でしょう。

 


ところがここ数年、葬式や法要を財源のあてにあぐらをかいてきた寺の泰平を破る黒船が登場しました。

流通大手イオンです。

「お葬式・葬儀はイオンにおまかせください。

 明瞭で納得のいく価格をご提示します。受付・ご相談は24時間」

寺院が独占してきた葬儀事業にイオンが進出し、

仏教界に深刻な波紋を広げています。

額が不透明といわれてきた葬儀のお布施に、安心・明瞭の料金体系を提示し、

都会を中心に人気だそうです。

 

門徒と寺とをつなぐ最後の砦であった葬式まで

民間企業に奪われつつある、この事態に、

多くの寺院は死活問題と受け止め、対策に大わらわです。

 


今にして寺院は気付かねばならない、と思います。

門徒と寺をつなぐのは葬式なんかではない、

「教え」こそ両者をつなぐただ一本の絆であることを。

 


さっさと葬儀などイオンに任せて、寺の坊主は皆

「法施」に生きる本来の姿に立ち返ったらいかがでしょう。
 
その方がずっと今より寺の坊主は大切にされるはずです。

 

 

 

  

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