【独生独死独去独来(1)】
『独生独死独去独来(どくしょう・どくし・どっこ・どくらい)』
という仏教の言葉があります。
「独り生まれ、独り死す。
この世に来たのも独りならば、
死んでこの世を去るときも独りぼっちだ」
と説かれたお釈迦さまのお言葉です。
「独り生まれ」とは“独りぼっちで生まれてきた”ということ。
考えてみれば私たちは一人ひとり、
見知らぬところから独り、この世に出てきたのです。
それからしばらくの間、この世に住まいする他の様々な人と交わり、
やがてまた「独り死す」
たった独りで見知らぬところへと旅立っていきます。
生まれた時と死ぬ時だけが、孤独なのではありません。
この世で様々な人と交わっている時でも孤独です。
それはどこにも、本当に心の中をわかってくれる人がいないからです。
「生まれたときと死ぬときだけが孤独なのではなく、その道中も孤独な一人旅だよ」
と釈迦は説かれています。
「なんて寂しいことを釈迦は言うのか」
と思われる方もあるでしょうが、一方で、
「そうだよな、職場でも、家庭でも、
心の底からわかり合える人はいないもんな。。。。」
と言い当てられた気持ちになる人もあるのではないでしょうか。
中でも、生涯の伴侶と決め、人生を共に歩む人と選んだ人からも、
わかってもらえない、わかってあげられない現実を知らされたとき、
人は深い孤独を感じます。
「一人の孤独より、二人の孤独の方が深い」
と言われるのは、そのことです。
一人の孤独はまだいい、
どこかにわかってくれる人がいるはずだ、という希望がありますから。
ところが一番わかってほしい人と出会えたのに、
その人がそばにいてくれているのに、
わかってもらえない、理解してもらえない、
その孤独感、寂しさは、一人の孤独よりずっとずっと深いのです。
『独生独死独去独来』をマンガにしました。
https://siawasenatta.com/?p=494
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